北條くんの犠牲はやむ得ないby私 ページ13
やってしまった!
うっかり『ふみ』って言っちゃった!
約束した矢先にこの始末…あかんやん!
しかも、完全に聞かれてるし…。
『どーする、どーする、俺!?』
むかーっし、こんなCMあったよね。
4・5枚のカードで運命を決めるヤツ。
…いやいや!
それよりもこの状況をどうすんねん!
何とかして、自分で回収せなあかん。
んー…ふみ…ふみ…あるやん、ふみ!
「そ、そう!《ふみふみ》なんです!」
上「ふみふみ?」
「北條くんのニックネームを考えたんです!」
今「ふみふみか…おもろ」
今成さんがツボった。
「上本さん並みに可愛いと思いません?!」
上「だから、それは違うって!」
よし、流れが変わった!
ふみくんを見ると、こっそりと右手の親指を立ててくれてる。
しかもタイミング良く、エレベーターも私の部屋の階にも着いた。
この流れに便乗して、身体もついでに脱出する。
「明日もファイトです!では、おやすみなさい」
そして、ドアが閉まって、危機脱出!
「…あ、ふみくんに、ちゃんとお礼言ってへんかった。ま、明日もあるし、こっそり言っとこ」
◆◇◆
ふかふかのベッドで爆睡した結果…。
起床時間は朝の11時。
ふっ、半日寝てるやん。
もうちょっと寝たいけど、お昼から仕事やし、皆さんの練習も見たいから、しゃーなし起きよ。
準備して、ごはんも食べて、球場にれっつごー。
まずは、皆さんの見学。
グラウンドを覗いたら、ウォームアップをしているところやった。
「1・2・3・4・ふっみふみー!」
え、えぇーっ?!
掛け声が、ふみふみになってるやーん!
めっちゃおもろい!
笑い取りにいってるやん!
今成さんに言うと、やっぱり一瞬で広がるなぁ。
笑いを止められないまま見てたら、ちょっとしたインターバルに入った。
北「姐さん!ホンマ、変なニックネーム付けんといてください!」
私を見つけた北條くんが、駆け寄ってきた。
ちなみに北條くんも、いつの間にか私を《姐さん》って呼ぶようになってる。
「可愛いからええやん」
北「ふみやったら、ぐっちさんだっておる!」
北條くんが、キャッチャー防具を着けてるふみくんを指した。
「原口くんよりも北條くんの方が可愛いし、小柄やし、ぴったりやと思うんよ」
横「ふみふみー!守備やってー!」
北「ちょ…ヨコ!」
まだ喋りたそうな北條くんやったけど、案の定と言っていいのか、横田くんに連行されていった。
何でこういう時って、いつも横田くんなんやろ?
めっちゃ不思議ー。
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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです! 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています! (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Quintet | 作成日時:2016年10月4日 15時