アイテム ページ46
ス「何にもないね。でもね、永遠の闇の世界に戻るとき、一緒にいる相手を選ぶなら僕はAとアルバスを選ぶな」
ア「悪いけどさ、僕は誰か巨大なやつで魔法のうまいやつを選ぶな」
「それって私とスコーピウスを足したってこと？」
ア「全く君の思考回路には苦労するよ」
アルバスは頬をほんのり赤らめて二人を見る。
ス「素直じゃないなあ、アルバス」
ア「ヘン！何とでも言え！」
リリーがハリーを連れて家から出てくる。
リリーは赤ん坊のハリーを毛布で包む。
ア「赤ちゃんの毛布だ！あの人は赤ちゃんを毛布で包んでる」
「そりゃ今日はちょっと冷えるもの」
Aは腕を擦る。
アルバスがあることを思い付く。
ア「父さんは今でもあの毛布を持ってる」
ス「だめだね、毛布に今書き込みをしても君の父さんが読むには時が早すぎる。時が損なわれてしまう」
ア「愛の妙薬について何か知ってるか？材料は？」
ス「色々だけど、真珠の粉」
ア「真珠の粉は比較的珍しい材料だろ？」
「待って、アルバス。何でそんなこと聞くの？」
Aは不思議そうにアルバスの顔を覗き混む。
ア「僕は新学期の前の晩、父さんと口論した」
ス「それは知ってる。ある意味ではそれがこのゴタゴタに関わってる」
ア「僕は毛布を投げ飛ばした。それがロンおじさんが冗談で僕にくれた愛の妙薬の瓶に当たった」
「ロンって滑稽な人ね」
ア「薬が溢れて毛布一面に広まった。僕が部屋を出て以来、母さんは父さんを部屋に入れなかったし、そのことを僕はたまたま知ってる」
「それで？」
ア「まもなく、ハロウィーンの夜がやって来る。父さんはハロウィーンの夜に必ずあの毛布を取り出すんだ。父さんが一緒にいたいものなんだ。父さんのママがくれた最後の品だから。だから父さんはそれを見つけると＿＿＿＿」
ス「まだわからないな」
スコーピウスとAは首をかしげてアルバスを見る。
ア「真珠の粉に反応するものは？」
ス「デミガイズのチンク液と真珠の粉が合わさると燃えると言われてる」
ア「デミガイズのチンク液は肉眼でも見えるのか？」
「いいえ、見えないわ」
ア「それなら毛布に液で書き込めば」
ス「愛の妙薬に触れるまでは反応は起きない。君の部屋、現在だ。それいいよ」
ア「デミガイズはどこにある？」
「バチルダ・バグショットが家の戸に鍵をかけるのは無駄だって」
ドアが勢いよく開く。
ア「オーケー、杖を盗んで魔法薬を作る時だ」
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作者名：ななや | 作成日時：2022年9月29日 19時
