曲者揃いのスリザリンは時間の旅に出るらしい。 (ページ26)

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守護霊ページ26

セ「エクスペクトパトローナム！(守護霊よ来たれ)」

スネイプはパトローナスを送り出す。

白く美しい雌鹿だ。

「雌の鹿？リリーの守護霊と同じだわ」

ディメンターが三人を囲み始める。

スネイプはこれからどうなるのかわかっている。

セ「お前たちは逃げるのだ。力が続く限り遠ざけておく」

スコーピウスとAは切ない気持ちを抱きつつスネイプに微笑みかける。

ス「ありがとう、あなたは僕たちの闇の中の光だ」

「ありがとう、先生。あなたが英雄です」

スネイプは静かに微笑む。

セ「アルバスに伝えてくれ＿＿＿＿アルバス・セブルスに。私の名が着いていることを＿＿＿誇りに思うと。さあ、行け！行くんだ！」

スコーピウスとAはパトローナスを追って走る。

Aはタイムターナーにやられた傷が痛んだが、そんなの気にしていられなかったし、気にならなかった。

スネイプはとうとうディメンターに押さえつけられ、体から魂が抜けていく。

Aは溢れそうになる涙をグッとこらえて頭を振る。

雌鹿は振り返って美しい瞳をスネイプに向けてそして消える。

ス「A！」

「スコーピウス！」

二人はきつく抱きしめ合い、そのまま湖に飛び込む。

大きな音がして、閃光が走る。

すべてが静寂。

穏やかで完璧な安らぎに満ちている。

Aは閉じていた瞳をゆっくりと開ける。

スコーピウスと目が合い、二人は水面に上がる。

大きく息を吸う。

荒く深い息をしながら自分の身の回りを確認する。

「アルバスは＿＿＿＿＿＿＿＿」

次の瞬間、アルバスが水面に上がってくる。

沈黙が流れる。

三人はしばらく荒い息をしたまま、まじまじと見つめ合う。