階段 ページ3
罪悪感と苦しみを抱いたまま、2人が階段を降りていると反対側から足音が近づいてきた。
｢あれ_______デルフィー？｣
デ｢あのね、厳密には私はここにいてはいけないの｣
ス｢デルフィー？｣
スコーピウスとAは顔を見合せて、その後デルフィーを見る。
デ｢私、ホグワーツに来るのは初めて。セキュリティが甘くない？変な格好をしたゴーストがあなたたちの居場所を教えてくれたの｣
ス｢ホグワーツに来たことがないんだって？｣
｢どうして？デルフィー｣
デ｢私、子供の頃数年間、病気でね、入学できなかったの｣
ス｢気の毒に、それは知らなかった｣
デ｢自分から言ったりしないわよ_______分かるでしょう？｣
スコーピウスはその気持ちに同情できる。
デルフィーはいきなり物陰に飛び込み、通っていく生徒から身を隠す。
デ｢もういなくなった？｣
｢デルフィー、あなたはここにいない方がいいんじゃないかしら？危険よ｣
デ｢あのね、誰かが現状を何とかしなくては｣
ス｢何もかも上手くいかなかった。僕たちは失敗した｣
スコーピウスはなんとも言えない物思いにふけるような顔をする。
Aは黙って2人の様子を伺う。
デ｢アルバスがふくろう便で教えてくれた。セドリックは死んだまま_______第二の課題で勝とうとますますやる気になってる｣
ス｢ロンとハーマイオニーは完全にねじれちゃって｣
｢どうしてなのか私たちにもわからない｣
デ｢だからセドリックには待ってもらわないと。なにもかも混乱してしまったの。でも私がいいたいのはあなたたち3人をどうにかしなくちゃならないってこと｣
ス｢ああ｣
デ｢あなたたち3人は親友よ。手紙にはどれもこれもアルバスが打ちのめされたような内容だった｣
ス｢肩にすがって泣ける相手を見つけたわけだ。これまでふくろうは何羽来たの？｣
｢スコーピウス…｣
Aはスコーピウスを見上げる。
デルフィーは優しく微笑んでいる。
ス｢ごめん、そういうつもりじゃなかったんだ。ただ、あいつは僕が接触しようとすると逃げてく｣
スコーピウスは苦しそうに語る。
デ｢でも、アルバスにはあなたたちが必要なのよ｣
ス｢何のために僕らが必要なの？｣
デ｢そこがポイントなのよ。友情ってものは。スコーピウス、A、彼を探しなさい。あなたたちは_______お互いが必要なの｣
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作者名：ななや | 作成日時：2022年9月29日 19時
