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「……ちょっと、自在に飛べる個性の子がいるって聞いてないけど」
「……あー、、此奴は「私の個性は身体強化！じゃあこの力は＿＿何だと思う？」おい」
Aはほけほけと笑い、咎めるように刺さる視線を流す。
再びくるりと空へ舞い戻り笑みを深めてみせれば、相澤は隠すことなく溜息を吐いた。
「月慕から話せ。俺じゃあ何処まで口にして良いのか分からん」
「えー本当？本当に任せちゃっていいの？」
「下手に話せば首が飛ぶと言ったのはお前らだろう」
吐き捨てる物言いをする相澤に、そういえばそうだったと思いAは口を開いた。
「それじゃあ先ずは、初めましてヒーロー！私は月慕。ヒーローの卵でもなければ、ヒーローでもないよ」
「は、、？ならアンタは何で此処に……」
「一言で言うならお仕事かな。でも安心して！君たち一般人に危害を与えるつもりはないから」
話は終わり、とばかりにAは口を閉ざした。
端的にしか事を話さなかった彼女に、マンダレイやピクシーボブが眉を顰める。
警戒したように一歩引き、相澤に説明を求める視線を向ける。
それを受けた相澤は苦い表情をして、空中で逆さになって遊んでいるAを見た。
「……とりあえず、逆さになるのはやめなさい」
「半パン着てるから平気へーき！」
「お前が平気でも目のやり場に困ってる子がいるんだよ」
そう言ってわたわたと慌てている赤い帽子の少年の前に立った。
一部始終を見ていたAは、ひっくり返っていた身体を起こして地面に降りる。
そして相澤の前に屈み、足越しに悠然と微笑んだ。
「これは失礼。小さな紳士がいたんだね」
「っ………」
「あれ、警戒されちゃった。つれないなぁ」
よいしょの掛け声で立ち上がるA。
それからマンダレイ、ピクシーボブと目線を移し、最後に真正面から相澤を見据えた。
「で、何か相談事？」
「……これ以上、明かすつもりはないのか」
「何を、って聞くのは野暮だよね。生憎そのつもりはないよ。だって首突っ込んでほしくないもん」
「あ、でも強いて言うなら1つだけ。私が『逃げて』って言ったら逃げてね。くれぐれも邪魔だけはしないでね」
お願いしまーす！と言ってAが小指を立てる。
細められた瞳を見て察した相澤は、胡乱げな目をした2人に向かいそっと首を横に振った。
「はぁ…まぁいい。お前はどうするんだ。彼奴らの方に行くか？」
「面白そうだし行く！……と言いたい所だけど、夜に動くから温存しとくよ。ってことでバス乗ーせて！」
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コロッケ - 本当に好き！主人公の性格とかも面白いしヒーローと呪術師の価値観の違いも上手く書かれてて最高です！是非更新宜しくお願いします！ (11月17日 2時) (
レス) @page17 id: 0002858abd (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 更新されててびっくりしました！これからも更新がんばってください！応援してます (10月19日 20時) (レス) @page16 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - 占ツクにこんな文章のしっかりしてる最高の作品があったとは。もう何回読み返したかわからない。更新お待ちしてます大好きです (8月30日 18時) (レス) id: b3cc1c8641 (このIDを非表示/違反報告)
わらび - 投稿ありがとうございます！オリ主ちゃんや、ストーリーが好みすぎて何度も繰り返し読んでます！これからも応援してます！ (8月21日 21時) (レス) @page15 id: 852819b8c2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴリラ - ほんまに好きです最新まってます (8月15日 23時) (レス) @page14 id: fa8371b6ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2022年8月29日 22時
