おつまみより美味しいモノ。２

21. 嵐の去った後 ページ21

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「ありがと、ジュニ」




ジャイアンが思いのまま
散々に食い散らかして帰った後、
お皿を洗ってくれている。


でもジャイアンもめずらしく優しくて、
絆創膏くれたんだよね

たぶんジュニの部屋から持ってきたものだけど…



聞こえてるのか、いないのか

黙々と洗うジュニ



… 肩幅広いな〜




「あ、そういえばね」




話しかけると、洗い終わったのか
手を拭きながらこちらへ向かってくる。

私が拭いたテーブルで向かい合って




「前に風邪を引いたことがあったんだけど、もしかして… 看病してくれたのってジュニ？」




ずっとずっと訊こうと思っていたことを
ようやく思い出せて、気分は爽快！

でもジュニは私をまっすぐ見つめて微笑むだけで




「… ジュニ？」




表情だけじゃ読み取れない

なにを考えてるの？




すると突然、両手で
自分の顔を覆ってしまったジュニさん




『… うん、した』





本当に小さな声で。

彼はそう言った気がする。


手で覆われていて表情は窺えない




「な、なんだ、いってよー！ お礼とかしたのにっ」

『いらないよ』

「そういうわけにも… 」

『勝手に入っちゃったもん』

「それはかまわないけど… あ、どーして私が倒れたことに気付いたの？」

『静かになったから』




あー、ハイ。←

そんなに常にうるさかったかなあ




「手、退けてよ」

『やだ』

「なんで」

『何でも〜〜〜‼』




もしかしてもう眠いとか？

耐えてるの？え？




ジュニの指を掴み、
無理矢理抉じ開けてみると真っ赤な顔が。




「へ？」

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