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8. ページ36

落ち着いてみると
朱色と藍色の美しいグラデーションが広がっている。


「私、空から景色見るのも、こんな時間に外出るのも初めてですッ」

「そうか…」

「あの遠くの明るい所は何ですか?
キレイ〜」

「ウォルターパーク、遊園地だ」

「おーっ遊園地ですかッ
ステキ〜
じゃああっちは?」

「アレ、は…」


濁したカルエゴ先生

森っぽい中にピンク色のド派手なイルミネーション

目を凝らすと♡の


アレたぶん、ホテル…ラブホだ…


「あ…
す、すみませんッ」

「いや…」


ゴホンと咳払いをした先生


「アスモデウスとは、その…そういう仲だったのか?
奴は入間しか眼中にないと思っていたが…」

「あの新聞ですよね?
全然そんなんじゃないのに、4人で仲良いだけで
写真もクラリン切り取られてるし、あんな編集されちゃって…」

「そうか」


それきり黙ったカルエゴ先生

もう少し掘り下げてみてほしかった私は、ちょっぴり思いきって


「私が好きなのは、アズ君じゃないんです」


ちいさく零した。

けれども、先生には聞こえてなかったようで、

それからは先生の羽の羽ばたく音だけが空に溶けた。





お屋敷から少し離れた所で降ろしてもらって


「ありがとうございました
でも、もっと優しく扱って欲しかったです」

「他にあるのか?
最適な荷物の運び方だと思ったが」


だなんて言われたので、


「ありますよ」


背の高いその首に腕を絡めて


「こうしてロマンチックに飛んでもらいたかったな〜」


半分冗談で、もう半分は本音で甘えて言ってみれば、カルエゴ先生はみるみる顔面を赤くした。


「どッ、
どう抱えようが俺の勝手だ!」


払いのけられても全然嫌な感じはしない

照れ隠しなんだって気がするから


「今日の私、何点ですか?」

「……採点中だ」


前に先生が言ってくれた、飛行レースを悪知恵で乗り切ったように、ハンデは他で補えばいい。

飛べないし魔術も使えない私が、
先生に認めて…あわよくば好意を持ってもらう=ランクを上げるには、使える能力は全力で!

幸いにも誘惑授業では、この恋のおかげで高評価を得てるんだから

女という武器も何でも使っちゃおうって何だか吹っ切れた。


カルエゴ先生に振り向いてもらいたい


これが私の欲なんだ。

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雪猫 - あー!!もうきゅんきゅんがたまりません!更新頑張って下さい!応援してます! (2020年5月10日 1時) (レス) id: 07da1e2227 (このIDを非表示/違反報告)
畢竟無(プロフ) - えギー先生は夢主ちゃんの気持ちに早く気づいてあげてwwwwオペラさんは自重してwwwww面白かったです!応援してます! (2020年5月9日 14時) (レス) id: f1eda83896 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:周杜(シュウト) | 作成日時:2020年5月6日 13時

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