君と 3

熱い ページ4

クラクラする…



西島君の熱い視線から逃げたいのに、逃げられない。



彼の瞳に囚われて、動けない。




指先が、熱い。



しびれるほど。



『みおの手、熱い』



理由はわかってるでしょ？



「もぉ限界なの。恥ずかしくて。離して？」



『やだ。みおは嫌？ 俺とこうするの』



また…



指先を撫でるの、やめて。



余計、意識しちゃうから。



「わ、からない」



『俺はずっと、こうしていたい』



甘い…



西島君が甘くて、甘すぎて、もうこれ以上は受け止められない。



「いつもの西島君じゃないから、恥ずかしいんだけど…」



『そう？ 俺、好きな子にはこんなだよ。もっと見せてよ。照れてるみおのカオ、抱きしめたくなるくらい、かわいいから』



私、



どうかしてる。



今、胸がキュンって鳴った。



私の頬に添えられる、彼の左手。
途端に、私の顔は熱くなっていく。



西島君の瞳が優しくて、甘くて、もうどうにかなってしまいそう。



ドキドキが、止まらない。



「あの、に、西島君…」



『かわいい、みお。そのカオ俺だけに見せて。ひとりじめしたい。大好きだよ』



「…待って。もう、」



たくさんの甘い言葉。
ゆっくりと撫でられる頬。



本当に限界。
胸が、心臓が破裂しちゃう。



『ふっ、ちょっといじめすぎた。ごめん』



西島君は頬から手を離してくれた。
でも手は繋がれたまま。



やっぱり、彼は時折指先を撫でる。



私を見つめながら、ゆっくりと。

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