さらっとすごく、 ページ2
西島君の右手は私の頬から離れ、今度は私の左手と繋がった。
私のドキドキはおさまらない。
だって、
彼が私の指先を親指で撫でてる。
ゆっくり、
そしてじっくりと。
なんか、余計意識しちゃう。
前にもこんなことあった。
家に来た原田主任を私が追いかけた時。
繋いだ手を見つめてるのも、あの時と同じ。
でも、あの時はこんなにドキドキしなかった。
『嫉妬してたんだ』
「嫉妬?」
『そう、みおが守やんと楽しそうに歌ってるの見て嫉妬した。俺以外の男と歌ってるのが、すごく嫌だった』
それって…
『守やんに頭撫でられてるのも嫌だったし、それで顔赤くして照れてるみおに、そんな顔俺以外に見せるなよって思ってた』
「うそ、見てたの? 恥ずかしすぎる」
思わず右手で頬を覆ったら
『だからそれ、他の奴に見せたくない。かわいいから』
「ちょっ…」
そういうこと言わないで。
どうしていいかわからない。
『みおに俺と練習しなくても大丈夫って言われた時、寂しさを感じた。俺は一緒に歌いたくて仕方なかったのにって』
「それは…、西島君に心配かけたくなかったの」
『うん。みおが出て行った後に守やんから聞いた。でもそれも面白くなかった。俺に言ってほしかったよ。焦りや不安も。みおは俺と歌うんでしょ?』
「ごめんなさい」
『2人で演奏会行ったっていうのも嫌だ』
「それはいいでしょ別に」
『よくない。好きな女が他の男と出掛けるのなんてムカつくだけ』
「!?」
なんか今、さらっとすごく、すっごく衝撃的なことを言ったよね。
戸惑う私をよそに、西島君はさらに早口で続けた。
274人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さら(プロフ) - 恋葉さん» コメントをありがとうございます。完全自己満な作品に感想をもらえて嬉しいです。その曲知らなかったので聴いてみました。いかようにも解釈できる、想像膨らむ歌詞ですね。好きなシーンを伝えてもらえて最高にハッピーです。読んでくれて感謝です。 (2020年4月24日 3時) (レス) id: 9f1002156f (このIDを非表示/違反報告)
恋葉 - 楽しませていただいております!!!個人的には7ページのチョコレートの話、Da-iCEのチョコレートシンパシーに似ててすっごい好きです(*´∇`*) (2020年4月23日 19時) (レス) id: 35a567dc92 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - てんさん» コメントをありがとうございます。楽しみにしてもらえるって嬉しいですね。これからもニッシーの恋の行方を見守って下さい。 (2019年5月9日 1時) (レス) id: 012c2a9612 (このIDを非表示/違反報告)
てん - いつも楽しみにしてます!この物語のにっしーが好きすぎます(*´ω`*) (2019年5月8日 11時) (レス) id: 3758975c70 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 憂さん» コメントをありがとうございます。とっても励みになります。楽しんでもらえてよかったです。 (2019年4月25日 3時) (レス) id: 012c2a9612 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さら | 作成日時:2019年4月17日 4時