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「この子は昔からドジな方で
訳のわからないことをする子では
あったけど…。
体育館倉庫に閉じ込められるなんて…
事故ではなくて、きっと故意よね。」
俺はかける言葉が見つからなくて、
黙ってしまった。
「白岩くんがここにいて…
なんとなく理由がわかったわ。」
遠回しに責められているような
気分になる。
「白岩くんを責めてる訳じゃないのよ。」
この人には
全部見透かされる。
いつもみたいな小細工は
通じないと思った。
「僕は…Aさんのことが好きです。」
Aのお母さんは
特に表情を変えなかった。
「そんなの、私に言っても
仕方ないわよ。」
「そうですけど…。」
Aのお母さんが
試すような眼差しで俺を見た。
「心配じゃないですか？
こんなことがあって。」
「めちゃくちゃ心配に決まってるでしょ。」
「じゃあ…
僕にAさんを守らせてもらえませんか？」
Aのお母さんは
さすがに俺の言葉を聞いて、
目を見開いた。
でも、
すぐに嬉しそうに微笑んだ。
「どうやって？」
「え？」
俺は素っ頓狂な声を出した。
まさか、方法を聞かれるとは思ってなかった。
「えっと…
ずっと…一緒にいます。
Aさんは隙が多いので、
僕が隙を埋めます。」
「Aは隙が多いから、
つけこまれるのよね。
昔からそうだった。」
「すみません。」
「ううん。よくわかってるなと思ったのよ。
そこがAの最大の魅力なのよね。」
「はい。」
あの時のAのお母さんの微笑みと
今の微笑みを比べると、
あの時のようなトゲトゲしさは
ないような気がする。
Aと全然似てないと思ってたけど、
今はスーツじゃないし、
髪も結んでるからか、
柔らかく笑う顔が
少しAと似てるなと思った。
「Aのこと、
これからも宜しくお願いしますね。」
保健室にいた時は
言ってくれなかった
俺が今一番欲しいと思う言葉を
何気なく言ってくれる。
「はい。
こちらこそ宜しくお願いします。」
やっぱり見透かされる。
俺はAのお母さんがちょっと苦手だ。
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ののん(プロフ) - かんなさん» かんなさん、いつもありがとうございます！私もこの話が書いていて1番楽しかったので、好きになってもらえて嬉しいです！景瑚の話もめちゃくちゃ瑠姫が出る予定なので、よろしくお願いします(^^) (2021年9月15日 0時) (
レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - 更新本当にびっくりでめちゃめちゃ嬉しいです！！終わってからも何回も読み返していてこの世界大好きなので続きが少しでも見れると思うと本当に嬉しいです！次の作品も楽しみにしてます！！ (2021年9月12日 18時) (レス) id: c0b1c1ec3e (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - つばささん» コメントありがとうございます！ギュンギュンして頂けて嬉しいです(^^)まだまだ未熟ですが、他のお話も読んでいただけると嬉しいですー！宜しくお願いします＼(^o^)／ (2021年7月30日 23時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - Risana.さん» コメントありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、ありがとうございます！これからも心躍るドキドキするお話を書きたいです(^^)／ (2021年7月30日 23時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - 本日一気読みさせて頂きました！ほんとにキュンキュンというよりギュンギュンしながら読んでました笑笑主様のお話どれも私のどタイプでほんとに好きです！これからも他の作品楽しく読ませていただきます！ (2021年7月27日 19時) (レス) id: 0a4aeecafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2021年3月13日 18時
