12** ページ13
Aが大きくジャンプして
俺の手から写真立てを横取りすると、
バランスを崩して
俺の胸をドンと押す。
「きゃっ！」
俺も堪えきれずに
背中からベッドにぽすっと倒れた。
Aも俺に被さるように倒れ、
Aの柔らかい髪が
頬にかかった。
いつものシャンプーの香りがする。
「もう、ほんと意地悪やめてよ。」
と言いながら、
ヤバい体勢になってることに気付いて、
慌てて立ち上がろうとした。
俺はAの二の腕を掴んでそれを制した。
「ちょっと、瑠姫くん？」
Aが俺の胸に頬をのせる。
「お前…
一人っ子だったんだな。」
「ん？そうだよ。
…なんで？
あ、写真見た？」
「そうだけど…」
見上げると、
クリーム色の天井が
西日に照らされていた。
Aが顔を上げて
俺の表情を確認した。
俺は腕で顔を隠す。
「どしたの？」
「意外とお前のこと、
知らないなーと思って。」
俺の言葉を聞いて、
Aが俺の上で四つん這いになった。
「私も！私もこの前、
同じこと考えてた！」
俺が同じことを考えてたのが
相当嬉しかったらしい。
興奮してるのか早口だ。
「そう！だから、
私もっと瑠姫くんのこと、
知りたいなって…思って…」
多分純粋に俺のプロフィール的なものを
知りたいって意味で言おうとしたんだろうけど、
俺の上に乗っかって言うと
すごいヤラしい。
Aがそれに気付いたのか、
言葉が徐々にしぼんでいく。
誤解されるようなこと言っちゃったって
後悔しても、もう遅い。
Aの頬に手を伸ばした。
「じゃあ、俺のこと、
もっと知る？」
笑いかけてやると、
Aは気まずそうな顔をしつつも
ゆっくりと目を閉じた。
ほんと可愛いやつ。
Aの肩を抱いて
俺は勢いよく起き上がった。
「あ、やべ時間。
早く勉強しよ。」
「え？」
Aは泡を食ったように俺を見た。
『自惚れた！』という顔をして
慌てて立ち上がり、
勉強机に置いたリュックを漁りだした。
キス待ちだったな、こいつ。
ホントいい反応するな。
でも
Aが目を閉じるか閉じないかで
今日アリかナシか判断しようとした俺は、
本当に意地悪な奴だなーと自分でも思う。
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ののん(プロフ) - かんなさん» かんなさん、いつもありがとうございます！私もこの話が書いていて1番楽しかったので、好きになってもらえて嬉しいです！景瑚の話もめちゃくちゃ瑠姫が出る予定なので、よろしくお願いします(^^) (2021年9月15日 0時) (
レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - 更新本当にびっくりでめちゃめちゃ嬉しいです！！終わってからも何回も読み返していてこの世界大好きなので続きが少しでも見れると思うと本当に嬉しいです！次の作品も楽しみにしてます！！ (2021年9月12日 18時) (レス) id: c0b1c1ec3e (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - つばささん» コメントありがとうございます！ギュンギュンして頂けて嬉しいです(^^)まだまだ未熟ですが、他のお話も読んでいただけると嬉しいですー！宜しくお願いします＼(^o^)／ (2021年7月30日 23時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - Risana.さん» コメントありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、ありがとうございます！これからも心躍るドキドキするお話を書きたいです(^^)／ (2021年7月30日 23時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - 本日一気読みさせて頂きました！ほんとにキュンキュンというよりギュンギュンしながら読んでました笑笑主様のお話どれも私のどタイプでほんとに好きです！これからも他の作品楽しく読ませていただきます！ (2021年7月27日 19時) (レス) id: 0a4aeecafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2021年3月13日 18時
