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「ん?ああお疲れ様。ボク?ボクはね、休憩中………今はね、コレ読んでる。この、漫画……。人気らしいから読んでみたんだけど、最近の漫画って面白いんだね。久しぶりかも、漫画読むの。ああでもただちょっと物騒だよね。というかだいぶ際どくない?コレ。本当に子供が見るものなの……?大丈夫なのかな、ホラ、モラルがどうたらこうたらとか……まあボクたちマフィアが言えるような事じゃあないケド……え、ボクの世代の流行り?どうだったかなぁ、ゆーてボクまだ17歳だし。それにテレビもあんま見なかったからよく知らないな。………なに、その顔。ボクなんか変なこと言った?言ってみなよ。ボク怒らないから。」

「ふぅん、お前戸籍が無いんだね。そっかそっか……困ったな。正規ルートだと足ついちゃうし………ええ?ここで殺すの?やだよ、ボク拾ったものは後生大事にすることにしてるから。そうだなぁ、じゃあ、うん、コレにしようか。さあ、君。今日から君はその名前は捨てなさい。そのかわり「島崎遥」っていう名前をあげるから。君は遥。12歳だよ。間違っても他の名前で名乗ってはいけないからね。よくお聞き、遥。今日からお前はボクが守ってあげるから、お前はボクのために生きるんだからな。いいね?………よくできました。飴をあげようね。」

「えー?君バイオリン弾けるの?初めて知ったよ。ねえ弾いてみて?バイオリン、用意するから。良いよねぇバイオリン。バイオリンだけじゃなくてピアノも良いよね。ボク楽器弾けないからなぁ。尊敬するよ。ああ、本当さ。ふふふ、ああ、来たよ、ホラ。じゃあどうぞ。一曲お願い。」

「あ、蝶。……行っちゃったね。ねえ、蝶々って綺麗だよね。ひらひらしてて、キラキラしてて、眩しくて。ボク、結構好き。ふふふ、あのね、ボク、ちっちゃい頃は人は死んだらモルフォ蝶になると思ってたんだ。母さんが死んでさ、そしたらなんか、埋めたところにモルフォ蝶がいっぱい来て。ああコレは死んだ母さんなんだな。って………。まあね、後になってモルフォ蝶って死体のところに集まるって聞いたんだけどね。でもね、ボクまだちょっと信じてるんだ。だからレテノールって名乗ってるの。」

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作者名:3秒 | 作成日時:2023年1月29日 23時

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