6日目 ページ6
『さっきまでのはたしかに偏見で話してたけど、悟と実際に話してみてからはそんなの全部飛んだよ。』
『ちょっとしか話せてないけど、悟のこといろいろ分かったよ〜?』
『ちょっとイタズラ好きで、賢くて、普段からすっごい頑張ってるいい子ってね。』
静かに俺を見つめ、話に耳を傾ける悟の顔はどこか嬉しそうに見えた。
『さっき同じようなこと言ったけど、俺、悟に会えて本当によかった。』
『俺は悟の事をもう大切な友達だと思ってるんだけど…悟も俺の事友達だと思ってくれる?』
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五条悟side
『俺は悟の事をもう大切な友達だと思ってるんだけど…悟も俺の事友達だと思ってくれる?』
本当に俺に会えて嬉しいと思ってくれたのか幸せそうな笑顔でそう聞いてきたA。
今まで俺に近づいてきたヤツらは俺に気にいられようと必死なヤツらか、何百年と生まれてこなかった”無下限呪術”と”六眼”の両方を持つ俺に興味を持った気持ち悪いヤツらばかりだった。
最初はどうせAもそんなヤツらと何ら変わらない、俺にとってはどうでもいいやつの1人だった。
「…最初は、お前のことも周りのヤツらと変わらない、クソつまんないやつだと思ってた。」
困ったように笑ったAは少し悲しそうに呟いた。
『そっか…そう、だよね。』
「でも、お前はアイツらと違うって思ったんだよ。」
『?』
『何を根拠に…?』
「お前、俺に気に入られようと俺のご機嫌とったり、下手にでないじゃん。」
「それに…俺を”五条悟”じゃなくて、1人の人間として見てくれたのはお前が初めてだったんだよ。」
「どいつもこいつも俺の事を”五条家”の最高傑作としてしか見てくれなかったのに、お前だけは違った。」
「だから、何が言いたかったのかって言うと…俺もお前のこと、ダチだと思ってるよ…」
最後の方は小さな声になってしまったが、きっとAには聞こえていただろう。
その証拠に、Aはさっきの笑顔とは比べ物にならないくらい眩しく、嬉しそうな笑顔を浮かべていたから。
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作者名:楓さん x他1人 | 作成日時:2021年3月2日 16時