。流星の絆。2 (ページ43)

今日:40 hit、昨日:3 hit、合計:126,740 hit

93 ページ43

目の前に並べられた少量のハヤシライス。

功一「これ凄い美味しいですよ」

おにぃが行成さんに向かってそういうが、行成さんはただじっとシーを見つめていた。

それは恋愛というか…ただ、感想を求めてるっていう視線。

「…高…峰さんはどうですか?」

静奈「私は…これが一番好きです」

左から2番目のハヤシライスを指さした。

行成「魚介スープですね」

功一「そうなんだ、確かに潮の香りが…俺もこれが一番おいしいと思います」

行成「僕もそれが一番好きです」

功一「じゃあ決まった。よかったよかった」

行成「よくない!!」

めんどくさいため足早に帰ろうとするおにぃの言葉に、駄々をこねる子供のような言い方で行成さんは変なことを言い出した。

行成「彼女泣いてない!」

静奈「え?」

しずも急なその言葉に間抜けな声を出す。

行成「彼女が泣くまで、僕は諦めませんから」

「えぇ…」

静奈「がんばります…」

そういったしずは取りあえず、瞼を乾燥させようとしていた。

功一「…俺らは上行ってるか」

「うん、そうだね」