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ぎゅ、
癖でまた、左手首を握りしめる。
涙はもう枯れてしまった。
茅野「あの..」
急に隼人に近づいた茅野さんに、皆が視線を向ける。
勿論、わたしも。
茅野「..その節は..澪奈を助けてくれてありがとうございました!!」
甲斐「はぁ?」
茅野「前に澪奈が攫われそうになった所を助けてくれたんでしょ?
澪奈が貴方のこと恩人だって」
初めて聞いたその話題に、思わず視線を下げる。
また、私の知らないことがでてきた。
しかもそれは..隼人と澪奈のこと
甲斐「だったらなんだよ」
茅野「そんな貴方が澪奈を陥れるような動画を撮らせただなんて思わないし、なにか事情があったんじゃないかって」
甲斐「そんなもんねぇよ」
茅野「私でよければ相談乗るし..!
力になれることがあれば協力するから!! 」
甲斐「何言ってんだよ!!
何も知らねぇくせに首突っ込んでくんじゃねぇよ」
茅野「だったら話してよ!!
何も知らないから皆どうすることも出来ないし..話してくれればきっと分かることもあると思うから」
茅野の言葉に1度は足を止めた隼人だけど、
振り向かずに教室を出ていった。
"疎外感"
嫌な気持ちでいっぱいになる。
諏訪「あーあ。
甲斐の奴拗らせちゃったよ」
茅野「..え?」
小宮山「これで甲斐がだんまり決め込んでこの中か10人死んだら..あんたのせいだからね」
その言葉に茅野は、悲しそうに、でも少し悔しそうな視線で愛華を見る。
河合「何もしてないのに偉そうなこと言わないでよ」
魚住「茅野ちゃんはッ..あんた達より余っ程この状況をなんとかしようと頑張ってるよ!!」
小宮山「は?」
魚住「..ごめんッ!2人のことハブるような真似をして」
河合「ごめん!」
宇佐美と茅野に頭を下げる2人。
河合「あんたが自分のした事を反省した上で、澪奈の無念を晴らそうとしてるなら..私たちも協力するよ」
宇佐美「未来..華..」
嬉しそうに名前を呼ぶ宇佐美。
ただその状況を眺めていたら、茅野と視線が絡む。
茅野「あ、あの、諏園さん..」
ぎゅっと、澪奈から貰ったハンカチを握りしめる茅野が深呼吸を1度する。
茅野「わ、私と友達になってくれないでしょうか!!」
茅野の勢いとその言葉にびっくりして、目を何度も瞬きして茅野を見つめてしまう。
..これは茅野か、と確かめるように。
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ikumina4(プロフ) - mori48360616さん» ああありがとうございます!! (2019年4月4日 0時) (レス) id: 9fb0864149 (このIDを非表示/違反報告)
mori48360616(プロフ) - 石川くんじゃなくて石倉くんですよ!いつも読ませて頂いてます! (2019年4月3日 2時) (レス) id: 907c0ca260 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとタメでごめんね (2019年3月19日 20時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽかぽか笑顔 | 作成日時:2019年3月17日 23時