甲斐くんの彼女。2 (ページ24)

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茅野「きっとそれは諏園さんだって一緒だよ。
先生が向けどころのない悲しみを受け止めて、澪奈への..--諏訪「澪奈、澪奈、澪奈!!」

諏訪「なんで皆あいつにこだわるの?
私はあの女が嫌いだった。
やりたいことにまっすぐで、ブレずに生きてて、あの子だってあいつに対しては心を開いてた。
目障りだった。」

茅野「諏訪さんもブレてないように見えるけど。
世界のファッションショーに出るようなモデルになるって。
ごめん..前に喋ってるの聞こえちゃって..」

諏訪「わかんない..」

..私自身の本当の気持ちだ。

諏訪「そもそも本当に叶えたかったのか、もうよくわかんない..
色んなもの犠牲にして..失って..もう後戻り出来なくなって..!
だから前に進むしかなくて!!」

じっと私の目を見つめて聞いてる茅野。

諏訪「なんであんたにこの話..」

自分でも分からなかった。

茅野「戻ってもいいんじゃないかな?
...無理して進む必要ないと思う」

鞄を握る力が強くなる。

茅野「..澪奈が言ってた。ってあ、あの..」

"澪奈"

その単語を出したからか、茅野は言葉を詰まらせる。

茅野「.."あの子に..大切にできる友達が出来てよかった"って。
それって、諏園さんと..諏訪さんの事じゃないのかな。
"ちゃんと笑える友達ができてよかった"って」

諏訪「..あっそ。」

鞄につけてる、熊のキーホルダーが揺れる。

＿＿唯月へのプレゼント!

お揃いの熊のキーホルダー。

＿＿私、うさぎの方が好きなんだけど。

＿＿そこは私の好みで買わせてもらいましたー

あの子が赤で私が青のリボンつけられている熊。

＿＿友達にプレゼントとか初めてだから..ちゃんとつけてね

諏訪「そんなことぐらい..分かってるし」