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「こうも微熱が続くと、まずいな。」





コウ・クルススは、そばにいるウィステリア・レインに言う。






弱音ともとれる彼の発言は、非常に珍しい。







「確かに、体力は消耗してしまいますね。」






零も眉をひそめる。






ウィステリア・レインは、そんな二人の様子に、やはりただならぬものを感じる。







「高熱ではないんだから、いいんじゃないのか。」






「…そんな単純な問題じゃない。」






コウ・クルススの即答に零は思わず深いため息をついた。








「微熱が続くのは、一番たちが悪い。」






「でも、人間は大丈夫だったと思うけど…。」






「人間は、な。」






コウ・クルススは、紅茶を一口飲む。






今日は、コーヒーではないらしい。





「魔法使いには厄介な代物だ。」






「アタッカーとバリアを同時に出来る魔法が使えるには、魔力が必要不可欠だしね。」





「…それ以前に命の危険がある。」

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作者名:N | 作成日時:2017年3月19日 23時

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