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そう思ったら、もう震えがとまらなかった。
「ご、めんなさい…許して…ください…」
泣きながら頭を下げると、赤井さんが目を見開く。
「とりあえず泣きやめ……いったいどうしたんだ」
「あ…お、れは…」
気がついたら、足の力がぬけて、ふらっと意識が飛びかけた。
再び膝から床に崩れ落ちた俺を、がしっと太い腕が掴んで抱きとめた。A！？ と叫ぶ赤井さんの低い声が、今はなんだか安心した。
よく知ったコロンのにおいが近くなる。おい、と少し焦ったような声が耳元で響く。
「す、すみません……なんか、俺…」
「おい悪かった。少しやり過ぎた……しっかりしろ」
いつも落ち着き払った赤井さんが、額に汗を浮かべておろおろしているのが、なんだか面白かった。
「こちらこそ…殴ったりして…すみませんでした」
俺は起き上がろうとしたが、今度は完全に崩れ落ちた。
体がひどく熱っぽい。あれ…もしかして熱がぶり返しているのか？
ぼーっとしていると、赤井さんが俺の首筋に手を当てて、ぎょっとした声をあげる。
「熱い……！ おいまさか、何か変な薬でも盛られたんじゃないだろうな！？」
「あむろさんは…そんなこと、する人じゃ、ないと思います…」
赤井さんがまた顔をしかめる。
「君は彼が何者なのか、知らないからそんなことが言えるんだ」
「これは…赤井さんと…喧嘩したからで…」
俺が言うと、赤井さんが初めて少し笑った。それが嬉しくて、自分でもなんでだろう、と不思議だった。
「……じゃあ、仲直りしてくれるか？」
「も、もちろん、です…」
「……それはよかった」
「そのかわり…おしえてください…」
ん？ と赤井さんが首をかしげる。
「安室さんが何者か……ほんとうは、知ってるんです、よね？」
赤井さんは少し息を飲んでから、そうだな、と冷静に告げた。
目眩がひどい。
思わず赤井さんのシャツを握りしめた。
「………知りたいか？」
俺はこくんとうなずく。
赤井さんが俺の髪の毛を指先ですいて、髪で隠れていた耳たぶにそっと触れた。あかいさん、と思わず名前を呼んだら、ふっと笑われた。
「いいか？ 俺はボウヤから、絶対に君を巻き込むなと言われている。だから俺も、君に安室透という男の正体を隠してきた。
だが……もし、君がそのせいで安室君とむやみやたらに接触していたなら、本末転倒だ」
だから、教えよう、と。
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海星(プロフ) - カラ松ガールさん» ありがとうございますっ…！ めちゃくちゃ嬉しいです！！ 頑張ります！ (2019年10月31日 7時) (
レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - 前回からここまで一気読みしました！神ってました！大好きです！ (2019年10月30日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 74話に誤字がありました。「有紀子」ではなく、「有希子」です。 (2019年10月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 架印�靴気�» わわわ！ ほんとですね！ お恥ずかしい…ご指摘ありがとうございますっ！ (2019年10月26日 10時) (レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 66話：「このタケシード姿、なかなかいいな」の所…。“タキシード”が“タケシード”になってますよ。 (2019年10月26日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2019年10月18日 9時
