【wrwrd!】空色の姉。【kn】

16話 ズキズキ。苦しい ページ16

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ut side.


ut「ねーちゃん、Aねーちゃん」


相変わらず綺麗な寝顔
姉弟揃って美形やからほんっま不公平やわ


シッマとは長い付き合いで、もちろんあいつが唯一心を許す家族、Aねーちゃんとも仲はよかった、たぶん、幹部の中でシッマの次ぐらいには





『…だ、れ、ですか…』





分かっていたけど、分かっていた筈なんだけど





ut「あ〜…俺の記憶もぬけてもてるんか…(はぁー…キッツ…)」




不覚にも泣きそうになった


俺が泣くのはお門違いだし、シッマを覚えていてくれたことだけでも喜んでやらなきゃいけないのに



『…ｯあ、え、と…』



あわあわ、焦ったように俺を見て俯いて、泣きそうになっている

困らせたかった訳じゃないんよ



ut「ｯ、ええんよ、思い出さんでええ、僕がAさんにしてきたことは、今のあなたには酷だからね…」




これでいい、これでいいんや、



《『あっははっそれはおもろすぎるよ大先生っ』》


女たらしの俺がAねーちゃんの毒なのは変わりない



《『でーと？んーーー……花屋の前のカフェ！そこなら行ってあげてもええよ！』》



しつこくしたら、余計に…嫌われてまう



《『ちょっとまってや〜、大((『ｯまって、大ちゃんｯ…』




俺よりも、泣きそうな声
震えてて、絞り出したような声







ut「そ、れって……」




部屋から出たらすぐに吸ってやろうと思ってたキャスとライターが音を立てて落ちた


拾おうなんて思わなかった









(別れた女なんてたくさんいる)



(むしろ愛とか恋なんて、その程度だと思ってた)

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ラッキーカラー

あずきいろ

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