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「Aさん、昨日はごちそうさまでした!」
次の日、お昼休憩中向井くんが私のもとまでやって来た。
「また行ってもいいですか?」
「うん、翔太がいない時なら」
「翔太さん、怒ってましたよね…」
私の横でお弁当を広げながら話す向井くんは、きっと一緒に食べるつもりなんだろう。
「ごめんね、ほんと愛想悪くて。普段はもっとちゃんとしてるんだけど」
「二人って付き合ってはないんですか?」
「まさか。翔太彼女いるし」
「え!翔太さん彼女おるんすか!?」
声デカいよ、と笑いながら注意すればしょんぼりする姿が可愛い。
「…Aさんって、翔太さんの事好きですよね」
「えっ?…いや、え、なんで?」
誰にも気付かれていないと思っていたこの気持ちが、何故向井くんにバレているんだろう。
不意に言われたものだから、分かりやすく動揺してしまった。
そんな私を見て向井くんは笑っている。
「めっちゃ分かりやすいやん」
「…でも翔太は気付いてないし」
「みたいっすね」
翔太といる時の私なんて昨日しか知らないはずなのに何故分かったのか、向井くんって意外と人を見てるんだなぁと感心さえしてしまった。
「翔太さんて意外と不器用なんすね」
「え?」
「鈍感やし、なんか、お互い空回りしてるというか…彼女もおるみたいやし」
お互い、というのは私と翔太の事だろう。
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バンビ(プロフ) - カレソさん» カレソ様、コメントありがとうございます。感想を頂く事が何より励みになります。最後まで読んで頂きありがとうございました。 (2020年9月20日 20時) (レス) id: 290b31182b (このIDを非表示/違反報告)
カレソ(プロフ) - 完結されていたので一気読みできて最高でした。とにかく胸が締め付けられて涙がちょちょぎれてしまいました。素敵なお話ありがとうございます!今後も応援しております。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: 38540f6201 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - かなさん» かな様、コメントありがとうございます。もっと皆様に楽しんで頂けるように頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2020年9月6日 23時) (レス) id: d49da2a08d (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - びっくりするくらい思わせぶりな行動が多いくせになにもこっちには与えてくれない感じが苦しいんですけど好きです!続き楽しみにしています。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: d4d46f8c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2020年8月31日 1時