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「…しょうた?」
「ごめん、俺も結構、緊張してる」
「…慣れてるくせに、」
「好きな奴抱くのは訳が違うだろ」
向き合うように寝ながら、私の頭を優しく撫でる。
「…もう傷付けたくない」
「…うん」
「大切にしたい、から」
今にも泣きそうな顔で話す翔太は、私を傷付けてしまった事を本当に悔やんでいるんだと思った。
確かに傷付いたけど、不器用なりに守ろうとしてくれていたと知った今、そんな事どうでもよくなる。
「ねぇ、あの時さ、彼女と電話で何話してたの?」
「いつ?」
「…居酒屋で、距離置こうって話した時。
…私の前で、電話出るの珍しいなって思って、」
「あー…お前の話。Aと飲んでるって言ったら、前から思ってたけど幼馴染ってどんな人?って聞かれたからお前の事話してた」
じゃあ、あの時見た笑顔は、私の事を考えてた時のって事…?
なによ、それ。
「…私の事大好きじゃん」
勝手に傷付いて損した。
あの時ちゃんと話していれば、こんなに遠回りせずに済んだのかなと思ったが、
「当たり前だろ」
またあの笑顔をこんなに間近で見る事が出来たのだから、別にいいかなと思った。
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バンビ(プロフ) - カレソさん» カレソ様、コメントありがとうございます。感想を頂く事が何より励みになります。最後まで読んで頂きありがとうございました。 (2020年9月20日 20時) (レス) id: 290b31182b (このIDを非表示/違反報告)
カレソ(プロフ) - 完結されていたので一気読みできて最高でした。とにかく胸が締め付けられて涙がちょちょぎれてしまいました。素敵なお話ありがとうございます!今後も応援しております。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: 38540f6201 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - かなさん» かな様、コメントありがとうございます。もっと皆様に楽しんで頂けるように頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2020年9月6日 23時) (レス) id: d49da2a08d (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - びっくりするくらい思わせぶりな行動が多いくせになにもこっちには与えてくれない感じが苦しいんですけど好きです!続き楽しみにしています。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: d4d46f8c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2020年8月31日 1時