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「…だったら、」
「あいつの事好きなの?」
別れてよ、そう言う前にいつか聞かれた事のある質問をされる。
別れてなんて言わなくて良かったのか分からないが、翔太を見ると私のカクテルを見つめていた。
「……なんで、そう思うの?」
一瞬私を見るとまたカクテルに視線を戻し、小さな声で “切ない恋心” と呟いた。
「…知ってる、の?」
「勉強してるの知ってたから」
「だからって、なんで」
「…お前が必死だった理由と同じ」
「…そんなの、」
告白してるようなもんじゃんか。
普通なら、そうだ。
でも翔太にとってはそれが好きだという理由では無い事だというのも、知っている。
いつまで、振り回されればいいんだろう。
「…好きじゃないよ」
「…は?」
「好きじゃなかった。あの人の事も、向井くんの事も」
「じゃあそれは?」
翔太と目は合わないが、それ、というのはカクテルの事だろう。
「…カウボーイの意味、分かる?」
「…今宵もあなたを想う」
本当に、勉強したんだな。
好きでもないのにそこまで私に必死だったなんて、なんだか呆れてくる。
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バンビ(プロフ) - カレソさん» カレソ様、コメントありがとうございます。感想を頂く事が何より励みになります。最後まで読んで頂きありがとうございました。 (2020年9月20日 20時) (レス) id: 290b31182b (このIDを非表示/違反報告)
カレソ(プロフ) - 完結されていたので一気読みできて最高でした。とにかく胸が締め付けられて涙がちょちょぎれてしまいました。素敵なお話ありがとうございます!今後も応援しております。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: 38540f6201 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - かなさん» かな様、コメントありがとうございます。もっと皆様に楽しんで頂けるように頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2020年9月6日 23時) (レス) id: d49da2a08d (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - びっくりするくらい思わせぶりな行動が多いくせになにもこっちには与えてくれない感じが苦しいんですけど好きです!続き楽しみにしています。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: d4d46f8c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2020年8月31日 1時