サイダー１滴分【ブルーロック】

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少しだけいってくるねと、と言って去ろうとする彼の袖をぎゅ、と握りしめてからこういう。

『はよ帰ってきてな、さ、寂しいから...』

ちょっと驚いた表現をしてからにっこり笑顔になった羊くんが小さい子をあやすように撫でてくれる。

えへへ......ずっとこうしてたいがそろそろ時間が迫ってきている。
名残惜しそうに離れた手、ちょっと俺より背の高い羊くんを見上げバイバイをする。

「ほな行ってくるわ〜」

『はよ！帰ってきてな！！寄り道は...ちょっとだけならいいよ！！！』

「それはいいんやね...んじゃね。」

バタンと閉まったドア。なんだか夫婦みたいなやり取りをしてしまったとカァァと顔が赤くなる。
...いつかこんなやり取りをしたいな。なーんて！

羊くんが居なくなってしまったことでしーんと静かになったお家。さっき行ったばかりなのに寂しさが混み上がってきた。

これは中々に羊くんに依存しているのでは？いやいやそんな...なーんて考えていたら羊くんの部屋の前まで来てしまった。
し、失礼します...と心の中で挨拶をして入ると想像通りの綺麗な部屋が。ちょっとぐらい散らかっていた方が...なんか...よかったのにな...。

きっとこの為に掃除していたのだろうが少し散らかっていた方が俺にとってはよかった。なぜなら俺の部屋が気絶するほど汚いからである。
さすがは俺の彼氏！！と誇らしげになった反面、俺ってやつは...と少々自己嫌悪になったのは彼には秘密だ。

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