サイダー１滴分【ブルーロック】

▪️ ページ47

練習疲れた。ただその一言に尽きる。


「あ〜、えっとAお疲れ？」

『...困った感じでいうなよ。俺がいじめてるみてぇじゃんか。』

「なんかごめん...」

『もっといじめてるみたいになるからやめて？！？？』

困ったように笑う潔は一体何を考えているのか。さっぱりだぜ...いさぎぃ...一年の時みたいにかわいい笑顔で笑いかけてくれよな......

潔は俺のこと嫌い(だと思う)な癖にやっぱり話しかけてくる。さっきまでやりあってた奴はもういーのかよ。おいアイツらこっちめっちゃ見てんぞ俺殺される？？え？

向こうの奴らをじー、と見ていると潔が目の前にやって来た。い、潔が殺られる...？！！

そんな茶番を一人でやっていると何か決心したみたいに潔が口を開く。

「今日、一緒に帰らない？」

『...いーけど。お前は自転車だけど俺歩きじゃん。』

「俺押しながら歩くからさ。」

『えー、なんか申し訳ない。けど後ろのせてくれてもいいんだぞっ！』

ははっ、と笑うと えっ！と驚くアイツを見てなんだなんだと後ろの奴らも様子を伺ってきている。なんなんだよお前ら...

『嫌なら別にいーけどな。それに強制してるわけじゃないから安心してくれ。』

「いや！逆に乗ってくれ！！」


食らいつくように俺の手をとって近づく潔を見て今度は俺が驚く番だった。いつもこんなんじゃないからさぁ...ちょっと心臓に悪い。


『そ、そーか...んじゃ着替えに行こーぜ。だらだらしてたら先に俺帰るから...て、おい嘘だって！はやｯ！走らなくていい！手引っ張んな！！』

「ごめん！！！！！」

笑いながら走る潔をみて、もうなんでもいいやって思ってしまうのはコイツのせいだ。
＿＿＿＿＿＿＿
着替え終わって駐輪場まで何も話さず歩いていく。
気まずいとかは特にないし、潔も潔で俺と目を合わせようとしないから別にいーかなって。

しかも話す話題がない。こいつの好きなのはサッカーと甘いものぐらいしか知らない。あとノエ...ノエル...の...？ダメだノーベルが邪魔してくる。

あ、そーいえばポッケん中に食べようと思ってた飴あったなって。

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