彼の存在 ページ7
驚いた。まさかのデクが、爆風と共に現れたのだ。さっきの爆発...地雷を利用して、かっちゃんの応用みたいな使い方をしたのだろうか。
すると当人のかっちゃんは、
｢デクぁ！！！！俺の前を行くんじゃねえ！！｣
｢(後続に道作っちまうが...)後ろ気にしてる場合じゃねぇ...！｣
轟くんは地面を凍らせて地雷を気にせず走る。
｢負けてらんない...(パチンッ) 『瞬発力上昇』｣
その名のとおり、瞬発力を上昇させ、地雷が爆発する前に走って移動する。その繰り返しだ。
『元･先頭の3人。足の引っ張り合いを止め緑谷を追う！！共通の敵が現れれば人は争いを止める！！争いはなくならないがな！』
『何言ってんだお前』
すると、勢いが無くなってきたのか、だんだんとデクが下へと落下していく。
だが、デクはロボの装甲を持ち上げ前へ振り下ろし...ってその位置！？
カチ カチ カチ カチ ボオオオン！！
地雷が反応し、私たちの目の前で爆発が起こる。
そして、
『緑谷、間髪入れず後続妨害！！なんと地雷原クリア！！イレイザーヘッド、お前のクラスすげぇな！！どういう教育してんだ！』
『俺はなんもしてねぇよ。奴らが勝手に火ィ付け合ってんだろう』
『さぁさぁ、序盤の展開から誰が予想できた！？』
『無視か』
『今一番にスタジアムへ還ってきたその男______緑谷出久の存在を！！』
そして、私たちもそのあとに続いてゴール。
いやぁ、やられたな。
｢ハァ、ハァ...また...くそっ！くそがっ！！｣
｢さあ続々とゴールインだ！順位等は後でまとめるから、とりあえずお疲れ！！｣
私は、疲れている様子のデクに声をかけた。
｢デク｣
｢...！Aちゃん｣
｢凄かったよ。まんまとやられちゃった...ちょっと悔しい｣
そう言って、私は笑った。次は負けないよという想いを込めて。
デクは私の意図が分かったのか真剣な顔になる。
そこに、麗日さんや飯田くんがやってきた。
｢デクくん...！すごいねぇ！｣
｢この"個性"で遅れをとるとは...やはりまだまだだ僕...俺は...！｣
｢麗日さん、飯田くん｣
｢一位すごいね！悔しいよちくしょー！｣
｢いやぁ...｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夢桜 | 作成日時：2019年3月20日 20時
