運命に目を背ける少女 Part2 【ヒロアカ】 (ページ41)

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決着ページ41

デクのエールで何かが揺らいだ轟くんは、左側から炎を出した。

かっちゃんもそれに満足して、とどめの攻撃に入り、轟くんとぶつかった。けど...

『麗日戦で見せた特大火力に、勢いと回転を加え、まさに人間榴弾！！
轟は緑谷戦での超爆風を撃たなかったようだが、果たして...』

轟くん...

｢(火ィ消しやがった)......は？...は？｣

かっちゃんの目の前にいたのは、場外に倒れた轟くんだった。

｢オイっ...ふっ、ふざけんなよ！！こんなの、こんっ...｣

ミッドナイトの"個性"で、かっちゃんは眠ってしまった。

｢轟くん場外！！よって...爆豪くんの勝ち！！｣

『以上で全ての競技が終了！！今年度雄英体育祭１年、優勝は___...A組爆豪勝己！！！！』

歓声が、会場を包んだ。

｢...やっぱ、こうなるか｣

私は、轟くんとの会話を思い出しながら呟いた。

分かってた。轟くんが、迷っていたのは分かっていたのに...
それでも、あの時はどうしても、言いたかった。結果、こうなると分かっていたとしても。

彼には、間違いなく、ヒーローの素質があった。なれる力があったから。
だから、どうしても彼に伝えたいと思った。

それが、私のエゴでも。

彼はただ、父親への憎しみから自分を見失っていただけ。忘れてしまっていただけなんだから。

彼の根元は、原点(オリジン)は、間違いなく、ヒーローになるにふさわしいほど輝いていた。

だからどうか、私みたいな存在になってほしくなかった。

｢いいな...｣

不謹慎だと分かっていても、そう口からこぼれ落ちた。

だって彼にも、他の皆にも、ヒーローへの道が、真っ直ぐと存在しているのだから。

｢なのに、私は...｣

ギリッと歯を食いしばる。

本当に今更、自分にヒーローになる資格があるのかと、そんな考えが、頭の中を埋め尽くしていて、そんな自分が、とても憎かった。