分からないことばかり ページ39
爆豪side
あーくそイラつく！！
｢Aアイツ...！どういうつもりだよくそが！！｣
バンｯ！！ 思わず足でドアを蹴破った。
｢あ？｣
そこにいたのは半分野郎だった。
｢あ！？何でてめぇがここに...控え室...あ、ここ2の方かクソが！！｣
半分野郎は一度こっちを見たが、すぐに目線をそらした。
それが無償にイラついた。
｢部屋間違えたのは俺だけどよ...決勝相手にその態度はオイオイオイ...
どこ見てんだよ、半分野郎が！！｣ BOOM
｢それ...緑谷にも言われたな｣
あ？
｢あいつ、無茶苦茶やって、人が抱えてたもんブッ壊してきやがった。幼馴染みなんだってな。
昔からあんななのか？緑谷は...｣
___『君が、救けを求める顔してた』
『大丈夫？たてる？』
｢あんなクソナード...どうでもいいんだよ！！｣
腹が立って俺は、半分野郎の机を蹴り飛ばした。
｢ウダウダとどうでもいいんだよ...てめぇの家事情も気持ちも...！
どうでもいいから、俺にも使ってこいや
そいつを上から捩じ伏せてやる｣
そう言って俺が出ていこうとすると、半分野郎が｢なあ...｣と声をかけてきた。
今度は何だよっ！？
｢Aって...どういう奴なんだ？｣
｢...は？｣
呼び止めてきたと思ったら、何でそこでAが出てくんだよ。てかよぉ...
｢オイ半分野郎...てめぇ、Aのこと名前で呼ぶんじゃ...｣
｢Aから許可は貰ってる｣
何、許可出してんだよアイツは！！
余計なムシ増やすようなマネしやがって...つーかクソデクは何やってんだよ！？←
｢あいつ...爆豪にちゃんと本気でやってあげられなかったからって、本気出してくれって頼みに来たぞ？
勝ってほしいって思うなら、何も言う必要なんかねぇのにさ...
Aは本当に、緑谷と爆豪の事が大事なんだな｣
｢......！！
チッ...どういう奴かなんて、俺が聞きてぇわ、くそが！！｣ バタンｯ
俺は乱暴にドアを閉めて控え室を出た。
申し訳ねぇって思うなら最初からちゃんとやれや！
ふと、準決勝で戦った時のAの言葉を思い出した。
___『かっちゃんには、分からないよ』
『考えたくないのに、嫌でも考えちゃうんだよ』
あんなに辛そうにしているAは初めて見た。
いつも無表情で何考えてるか分かんねぇくせに、あの言葉には何か、重みを感じた。
あいつの事はいつまでも、分からないことばかりだ。
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作者名：夢桜 | 作成日時：2019年3月20日 20時
