爆豪vs万能 ページ33
飯田くんと轟くんの戦いは、レシプロで駆け抜ける飯田くんの排気筒を轟くんが凍らせたことで、轟くんの勝利に終わった。
そして次は...
『さぁお次は、両者ともに才能マンによる対決だ！！爆豪vs万能！』
｢Aてめぇ、本気で来やがれ。それを俺が捩じ伏せてやる｣
私は顔を伏せた。
｢...ごめん。できない｣
｢あぁ！？｣
『START！』
｢何ができないだぁ！？本気でやんなきゃ意味ねぇだろうが！！｣
そう言いながら、かっちゃんは爆破を仕掛けてきた。
｢ｯ...(パチンッ)『隆起』｣
ステージを使って壁を作り、攻撃を防ぐ。が、
｢甘ぇんだよ！！｣ BOOM
やっぱぶち破って来るよな...
｢てめぇ...俺が何が一番嫌いか分かってんだろうが！んでちゃんとやんねぇんだくそが！！｣
爆破を繰り返し向けてくるかっちゃん。私はそれを、壁を何重にも重ねることで防ぎ続けている。
｢...分かってる｣
分かってるけど...！でも、迷っちゃうんだ。
私は、皆とは違う。
デクのあの言葉を聞いた時、確信してしまった。
ずっと、目を背け続けてきたのに...
私はｯ...
｢かっちゃんには、分からないよ｣
｢はぁ！！？｣ BOOOM
私は...皆と、デクとかっちゃんとは違う。
ずっと、考えないようにしてきたのに...
｢考えたくないのに、嫌でも考えちゃうんだよ｣
｢...意味分かんねぇこと言いやがって、ふざけんのも大概にしろ！！｣ BOOOOOM
｢ｯ...痛っ...｣
さっきよりも高い威力の爆破で壁が壊れ、直撃をくらった。
やっぱ痛いな...でも、これでまだ触覚は残ってるって分かった。
けど、もう三回戦目。さっきも思ったより『隆起』を使いすぎた。多分もう、どの感覚かはダメになってる。
何にしたって、早めにケリつけないと...
｢オールマイトみたくなるって言ったのはどこのどいつだ！？てめぇがなに考えてるかなんて知らねぇけどな！俺に惨めな思いさせる気か！！｣
...！かっちゃん。
私は、攻撃用の増強個性を発動するために構える。
彼もも何をしようとしたのか分かったのか、攻撃態勢に入っていた。
そうだ。私は、
___『君の"個性"は__________為にあるんだ。誰も救うことなんて出来ない』
っ...くそ。
アイツの言葉を思い出してしまい、私は鳴らそうとした指を離し、もう一度『隆起』を発動して壁を作る。
...ごめん。かっちゃん。
BOOOOOOOM！！！
『おーっと！？こりゃどうなったんだ！？全然見えねぇーー！』
｢は？｣
私は、場外に横たわっていた。
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作者名：夢桜 | 作成日時：2019年3月20日 20時
