運命に目を背ける少女 Part2 【ヒロアカ】 (ページ26)

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対処法ページ26

｢んだよ、対処法って｣

かっちゃんが睨みながら聞いてくる。
顔怖いなぁ。←

でも、彼なりに心配してくれてるのだと付き合いは長いので何となく分かる。

うーん、なんて言えばいいんだろ...

｢えっと...寝る？｣

｢｢はぁ？？｣｣

その場にいたA組皆の声が重なる。
簡潔にまとめすぎたか。

｢えっと...つまりね。そりゃ、感覚が無くなっていくってことは人間としての機能が低下するってことになるんだけど...
私の場合、色々と特殊で、その低下した分は睡眠をとることで体中の細胞の動きが促進されて...難しい話になるからアレなんだけど、言っちゃえば自然回復？するんだよ｣

皆が分かったような分からないような顔で聞く。

悪かったね説明下手くそで！！

｢まぁ、低下した感覚が多いほど睡眠時間は更に必要になるから、他人に回復してもらった方が断然良いよ。一番ヤバイときだとまあ...一週間位は寝るハメになっちゃうし｣

｢｢一週間！？｣｣

皆が目をまん丸にして驚く。
私はそれに慌てて訂正した。

｢で、でも大丈夫だよ？最悪ってだけで、私も実際そんなになったことは無いから｣

まぁ本当は、この"個性"全然使って無いから、確証が無いってだけなのだけど...それはあえて言わないことにした。

｢じゃあもしかして、トーナメント始まる前の昼休憩の時に寝たから大丈夫ってことか？｣

｢瀬呂くん正解。...まぁ、感覚って無くなってるのかどうか、自分じゃ分かんないときの方が多いんだけどね｣

私は苦笑いした。

｢分かんないの！？｣

上鳴くんが、心配そうな顔で声をあげる。

｢何か前兆があったら助かるんだけど、全然そういうの無いからさ...感覚が大分低下してから気づく時の方が断然多いよ。特に、味覚や嗅覚は食べたり、真剣に匂いを嗅ごうとしないと中々分かんないし｣

｢...確かに、リスクのある"個性"ね｣

そう言って眉を下げる蛙吹さん。

｢まぁ、よっぽどのことがない限りは平気だし......大丈夫｣

私は、自分自身にも言い聞かせるつもりで、目を伏せながら、その言葉を口にした。

かっちゃんが何か言いたげにこちらを見ているのを感じたが、私は気づかないふりをして、一切目を合わせなかった。

｢つまりは、話逸れちまったたけど、そっか...じゃあ緑谷は瞬殺マンの轟に...｣

耐久戦。デクは少しでも時間を稼いで、轟くん攻略の糸口を探しているといったところだろう。

私は二人の戦いを、ただジッと見つめていた。