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はあ、と口をついて出たため息は、俺にしては好意的な方だったと思う。

それから、ジンヒョンがぎょっとするのを横目で見つつ、彼女の腕を取って、ソファの背に体を持たせてあげた。


「俺、この人送ってきます」


完全に背負うつもりで彼女に背中を向けてしゃがみ込んだ俺の肩を、ジンヒョンが掴んだ。

さっき笑った顔が、すっごい真顔で俺を睨んでいる。

切り替え早。



SJ「お前、何言ってんの」

『え、だいじょうぶです、もう少し休めば』

ジンヒョンと慌てたような彼女の声が重なった。

異口同音、ていうんだっけ。

なんか自分の行動をこの酔っ払いの人にまで責められてるのがちょっと面白くて、口がむずむずした。



この頃にはもう俺の警戒心はゼロになってて、むしろまだ警戒しているジンヒョンが不思議なくらいだった。


「部屋に戻りたいだけですよね?自分で歩けないんですよね?」

ヒョンを説得するように事実を突きつけつつ振り返ると、彼女の顔色は紙のように白い。



ほら、かわいそうじゃん!



と手振りで示すが、ジンヒョンも引かなかった。

SJ「お前がやる必要ある?」

危ないから、心配だからと顔いっぱいに書いてある。

そんな顔されたら、俺がどんな態度になるのか分かっていそうなもんなのに。




もう、
絶対、
俺が、
部屋まで送るに、
決まってるでしょ。

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作者名:フネ55 | 作成日時:2022年11月28日 0時

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