今日:24 hit、昨日:94 hit、合計:318,813 hit
小|中|大
41 ページ41
『…風邪です』
耳の中に残る音を、じっくりと確認する。
「…ふーん?」
『あの、手…』
あの、の時の音が記憶の中の声と同じな気がするから、さっきみたいにもっと長く話してほしくて、俺はあえてどんどん質問した。
「風邪なら、会社来ない方がいいんじゃないですか?コロナって疑われない?」
『…咳も、熱も、ないので…』
ちっ、
思うように長く喋ってくれないな。
TH「グク?何つっかかってんの?俺が迷惑かけたんだから、これ以上面倒起こすなよ」
俺はテヒョンイヒョンに言われてようやく周りを見ると、なるほど注目されちゃってる。
でも、手、離したくない。
どうにかなんないかな、と軽く上を見上げると、俺は、はーっと思わずため息を吐いた。
その途端、掴んでいる手首から、
彼女が大きく震えたのが分かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
1001人がお気に入り
1001人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フネ55 | 作成日時:2022年11月28日 0時