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気がついたら通話は終わっていて、セジンヒョンがホテルの人に事情を話して、対応を依頼しているところだった。
ジンヒョンは放心してた俺の隣に座ってて、背中を抱いてくれていた。
SJ「めちゃくちゃ、しっかりした良い子じゃん」
感心したよ、とヒョンが言う。
でも俺は、さっきのAの言葉がただただ、頭の中を回っていて、そこから抜け出せない。
「…ヒョン、俺」
SJ「お前、泥酔した女の子を見る目があるんだね」
これは完全に嫌味だと思うけど、それに切り返す余裕なんて無かった。
「ヒョン、俺、振られましたよね」
SJ「…ヤー、ジョングガ…そう言う日も、あるよ」
「俺、ちゃんと名乗ったんですけど、メンバーって事以外…アレ…わかってない感じですよね…」
SJ「お前…忘れたの?あの子すんごい酔ってたじゃん。酔っぱらいが記憶無くすのなんか、常識だろ」
そう言われれば、そうだけど!
だけど!!!
「はぁ〜〜〜〜〜〜〜やらかした〜〜〜〜〜!!!」
早朝からの緊張が一気に解けて、俺は叫びながら頭を抱えてしまった。
やらかした。
完全に。
好きになった瞬間に振られた。
完全に俺が色々全部やらかして、
間違えて、
ぶち壊した。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2022年11月28日 0時