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赤「…これ、
二人がやったんですか？」
重岡さんは顔を上げ、そう問う。
俺たちが何も答えないのを肯定だと受け取ったのか、
ふぅん、と視線を逸らし、
神山さんの手元に転がっていた
ライフルを手に取った。
そして、ためらうことなく壁に向かって一発撃ち、
「ん、弾まだあるな」と独りでに頷いた。
赤「ってか、いっ…たー…。手ぇめっちゃ痺れる。
こんなん神ちゃんいっつも使ってたんか」
ぶつぶつと呟きながら、
ライフル片手に俺たちに近づいてくる。
橙「し、重岡さん……？」
照史も完全に理解はできなくとも、
状況を悟ったようだ。
橙「あ、あ…！」
照史が拳銃を撃とうとする。
けれど、カシャカシャと
乾いた音がするだけで弾は出ない。
不幸にも銃に入っていた5発は、
さきほどすべて使い切ってしまった。
重岡さんは怯える俺たちを見てゾクリと身震いし、
惚れ惚れとした表情を見せた。
目をギラギラと光らせ興奮しているその様子は、
神山さんそっくりだ。
赤「えーと、なんやったっけ。
外傷を少なく確実に…
首がええって言ってたっけ。
でも銃で首ってはじけ飛んじゃうよなぁ」
心臓にしとこ、間違いないやろうし。
納得できる方法を自己解決したらしい彼は、
銃口を少し下げた。
神ちゃんほど綺麗に殺されへんくて、ごめんな？
そう呟いて、笑った。
人が死ぬ際に、最後に残る感覚は聴覚だという。
それが本当なのかどうか、
先人に聞こうにも聞けないので
噂半分で捉えていたが、今なら言える。
人に最後に残る感覚は、聴覚だ。
目も見えない。
指先の感覚ももうない。
痛みもない。
どんどんと暗闇に落ちていく感覚。
そんな中、唯一音だけが聞こえていた。
発砲音と、照史のうめき声。
そして、
重岡さんの声。
神ちゃん、最後まで終わらしたよぉ。
喜んでくれる？
そういって楽しそうに笑う、重岡さんの声。
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豆乳もち(プロフ) - 最近『シビュラ』という曲にハマったんですけど、歌詞がどこかで見たことあるな〜って思ったら2年前くらいに読んだこの作品でした。曲を聴く前と聴いた後で読むのではまた違った面白さがありました！情景や発言に歌詞が散りばめられていて感動しました！ (7月9日 16時) (
レス) id: c565488b09 (このIDを非表示/違反報告)
梅子(プロフ) - 緑翠 @かぁさん» ありがとうございます〜〜！！どの言葉も嬉しすぎます書いて良かったです^ ^ただグロいだけじゃなくて神山さんのある種神聖な綺麗さは丁寧に書こう...！と思っていたのでドンピシャで読み取ってくださりとっても興奮していますありがとうございます！！ (2021年3月1日 11時) (レス) id: 15f3f2738e (このIDを非表示/違反報告)
緑翠 @かぁ(プロフ) - すっっっっっごい面白かったです…！！まるで一本の映画を見終わった時みたいな…。残酷ですがとても儚いような…これから赤色さんはどうするのか…とか色々気になってしまいます。素敵な作品を読ませて頂き、ありがとうございました。 (2021年2月26日 23時) (レス) id: 57d00871fa (このIDを非表示/違反報告)
梅子(プロフ) - 麗さん» ありがとうございます〜！藤井さんと�霤弔気鵑砲録修渓�なさしかありませんがそう言っていただけて嬉しいです！(笑) (2021年2月18日 16時) (レス) id: 026a6b186c (このIDを非表示/違反報告)
梅子(プロフ) - ひかるさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！わああ凄く嬉しいですこれからも頑張ります（ ; ; ）！！ (2021年2月18日 16時) (レス) id: 026a6b186c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅子
| 作成日時：2020年11月25日 18時
