検索窓
今日:127 hit、昨日:29 hit、合計:355,685 hit

ページ26

ハニはたまに距離感にバグが生じるね。

そう言いたい。

無駄に近くにあるハニの顔に、

緊張しているのはきっと私だけだ。

まぁそもそも休憩中の今は、

雑貨の販売所になっているカフェの2階に2人きり。

きっとスタッフ陣が変な気を遣ってくれたんだろうなと思う。

ハニはそんな事にも気づかず楽しそうにしていて。

「ほら、これも似合うよ」

なんて。

私の後頭部に次から次へ、

ヘアアクセを飾って楽しそうだ。

後ろに立っているから新しいものを手にする度、

バックハグみたいになっているのに気づいていないのか、

さっき触れた唇はもう忘れたのか。

私だけが気にしているみたいでなんか悔しい。

そんな時急に拗ねた顔で振り返り、

私のほっぺを両手で包んだハニが、

ねぇ、聞いてる?と顔を近づけ首を傾げた。

だから、近いんだって。

「聞いてるよ」

そう言って仕返しとばかりにハニのほっぺを、

両手で押しつぶす。

くそ。こいつ潰れても綺麗な顔してんな。

むぅなんて小さく声を上げたハニは、

なら良いけど、らしき言葉をむにゃむにゃと呟いた。

聞き取りづらいのは明らか私のせいなんだけど。

そんなハニを見てたら、

何となくモヤっとした気持ちが浮かんだ。

「ハニってさ。私の事なんだと思ってるの?」

「へぇ…?」

いい加減にしろとばかりに私の手を取ったハニが、

情けない声で固まった。

今ここにカメラは無くて。

それはつまり誤魔化すことができないって事で。

それでも、止められなかった。

「さっきのは無かったことにするの?」

いつも振り回されるのは私ばっかりだ。

昨日のキスも。

さっきの事も。

イタズラに弄ばれるなんてたまったもんじゃない。

「ハニって私の事、ペットだと思ってない?」

ハニの顔に自分の顔を近づけて。

いつかハニが言った言葉を思い出して問う。

「私、ペットじゃないよ。

仲の良い同僚でも、妹でも無いよ」

何故だろう。涙が出そうで。

それを必死に止めながら言葉を紡いだ。

*→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (485 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1794人がお気に入り
設定タグ:seventeen , SEVENTEEN , ジョンハン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

やふこ(プロフ) - ああ!今回は弟たちのやり取りも見れて、そうだったの?ってなりながらも、ハニくんが甘くて手が止まらなかったです!!すぐ続き、行ってきます!!← (2023年1月18日 9時) (レス) @page50 id: 76622097b3 (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - koro39さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2022年3月12日 6時) (レス) id: c0ca8cff26 (このIDを非表示/違反報告)
koro39(プロフ) - 完走ぜひ!!一気読みするほどハマりましたー! (2022年2月22日 23時) (レス) @page48 id: 3d70232f0d (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - 於音###さん» ありがとうございます、心底嬉しいです!完走までもう少し、頑張ります (2021年9月15日 1時) (レス) id: e197707fad (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - 千笑さん» ありがとうございます!!そうです!バーノンくんを励ましてました!! (2021年9月14日 23時) (レス) id: e197707fad (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Rui* | 作成日時:2020年11月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。