私たち結婚しました [JH]4

＊ ページ15

JEONGHAN side


「っあー！！！！寝れねぇ！！！！」

飛び起きながら叫んだ言葉は静かな部屋に消えていった。

ぐしゃぐしゃと頭をかいて、

転がりすぎて乱れたベッドを後にする。

考えない様にしても勝手に浮かんでくる彼女の顔。

何かを隠したあの顔に、

心配と苛立ちがおさまらない。

聞きに行けば済む話。

いつもならそうするけど、

彼女相手ではそうもいかず。

無駄に考え込んでしまいこの様だ。

「聞きに行けばいいんだよ。聞きに行けば」

自分に言い聞かせる様にそう言ってドアに向かうも、

ノブに手をかけたところでまた止まってしまう。

聞いて欲しくない事だったら彼女に嫌われるよなとか、

そもそも彼女の部屋に行っていいものかとか、

うだうだ考える“らしくない”俺。

「ダセーな俺」

口に出したら笑えてきて。

顔を上げたら目の前の鏡に情けない俺。

全部が馬鹿らしくなってきて、

鏡の中の自分を笑い飛ばして部屋を出た。

戸惑い→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す