私たち結婚しました [JH]4

違和感 ページ11

JEONGHAN side



おかしい。

大阪に着いてからどこか顔色の悪い彼女に、

久々の旅行もイマイチ楽しめないままだ。

荷物を置いて、彼女が探してきた、

人の少ないテーマパークに向かう途中。

当然つきまとうカメラに彼女に訳も聞けずにいる。

「今から向かうのは"ひらパー"って言って。

地元じゃ結構人気なんだけどね、

イマイチ知名度がないんだよね…

ユニバがあるからなんだろうけど」

ひ、らぱ？やユニ？やらについて語る彼女は、

真剣そのもので。

俺は口出しせずに横でおとなしく話を聞く。

そしてふと思い出した。

【ヌナって何であんなに日本語上手いんだろ？】

サセンに彼女がブチ切れた時、

ホシが暫くずっと言っていたセリフだ。

あの時は深く考えなかったけど、

今考えると確かに不思議な位に彼女は日本に詳しい。

好きだからで片づけられない程日本語も上手い。

「大丈夫？酔った？」

考え込む俺にそんな言葉と共にパッと目の前に現れた彼女の顔。

驚いて思わず顔を後ろに引いた。

「大丈夫」

なんて。

笑って平気な顔をしたけど心臓がうるさくて仕方ない。

どこか危機感の薄い彼女の無邪気さに弱い俺を、

知っているのか知らないのか。

きっと後者なんだろうけど、

変な期待を抱きそうになるから止めて欲しいものだ。

「行こ」

また取り繕った笑顔でそう言った彼女は、

俺の手を引いて電車を降りる。

どうやら目的地の駅に着いたらしい。

テーマパークは無さそうだけど。

「さっき言ったでしょ。

ちょっと歩くよ」

顔に出ていたのだろうか、

彼女はそう言って俺を見て小さく笑った。


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とてつもなくお久しぶりの更新です。
お待たせしてしまい申し訳ありません。
作者の地元が大阪、枚方のため自分が一番書きやすい場所を旅行先に持ってきました。

これからガンガン進めていきたいと思いますのでどうぞこれからもよろしくお願いします。
お気に入り、コメント等とても嬉しいです。ありがとうございます。
特にコメントはかなり励みになりますので頂けると嬉しいです。
それでは改めてこれからもよろしくお願いします。

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