ダイヤモンドリリーの咲く頃に [文豪ストレイドッグス] [中島敦]

二十三輪目 ページ24

敦side
「出かける？鏡花ちゃんのお買い物でもするの？」 「そういうことじゃなくて…」


う〜ん これはどう説明したらいいのかな？


太宰さんはこうやって誘ったら大体の女の子は、『デート』って気づくらしいんだけどな…


〜その頃の太宰さん〜


「あっ、Aちゃん天然だったけど……敦くん上手くやれてるかねぇ」


「変なことを言ってないで、仕事をせんか！！」


どう言ったら良いのかなぁ？こういうのは太宰さんじゃないし、よく分からない…


隣を見てみると、何やら真剣に何かを考えている。 今、気づいた


「Aちゃんって『天然』だ」


じゃあ、このまま遠回しにデートに誘っても気づいても もらえないじゃん！


こうなったら、もう「僕とデートして下さい」って言うしかないの？


えぇ、でも付き合ってもないのにデートに誘うのってあれだし…


〜「敦、クレープ食べに行く」 「えっ、最近行ったばっかりじゃなかったっけ？」


「クレープはいつ食べても美味しい」 「はいはい、分かったよ」〜


「あっ、クレープとか食べに行くのはどうかな？」 「くれーぷ？」


やっと会話が成立した！鏡花ちゃん、ありがとう。今度クレープ食べに行こう


「『くれーぷ』って美味しいの？敦くん」 えっ、Aちゃんまさか


「食べたことってない？」 「うん、初めて聞いたかな」


だったら、もう今誘うしかないっ！


「じゃあ、一緒に行こう！」 「う〜ん…りょうかいです、敦くん！」


と、彼女はやっと敬礼ポーズをしながらオーケーを出してくれた

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