兄弟 (ページ6)

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好きは好きページ6

母に呼ばれたのだが、少し手伝いをして終わった。

また上へ戻ろうとした時母からある言葉を言われた。

「あんちゃんとなんかあったやろ」

特に何も話はしなかったのだが、突然こうとの話を切り出された。

何かあった訳では無い。

ただ、自分の好きな相手がこうでそのこうにキスマのような痣があった。

問い詰めても知らないと返されるだけ。

ただそれだけの事だった。

気に食わないため少し不機嫌だったのがバレたのだろう母から質問をされる一方だった。

サタン「あんちゃんと喧嘩でもしたの？」

すず「してない」

サタン「じゃあなんでそんな不機嫌やねん」

すず「…あんちゃんが悪い」

サタン「せやからそれがなんでなんかきーとんねん」

すず「母さんに言ったってなんもならへんやろ…」

サタン「ゆってみ」

すず「………俺な？あんちゃん好きになったみたいやねん」

サタン「兄弟やからなぁ当たり前ちゃうん？」

すず「そーゆんじゃなくて…恋愛対象としての」

サタン「…！？」

すず「おにいと居てもなんもならへんのに、あんちゃんと居たら落ち着かへんねん」

サタン「まぁええんちゃう？すずの好きに口出す気は無いし兄弟やからとか気にせんでええと思うで？」

すず「母さんはなんとも思わん？」

サタン「正直驚いたけどなぁ。好きは好きや！」

言うのに多少の勇気は必要だったが案外すんなりと聞きいれてくれた。

母親なだけあるのだろう。

『好きは好き』

確かになと思った。

好きになったのがたまたまこうだっただけで、たまたま兄弟だっただけだ。

かと言って特別なにか行動を起こそうとは思わない。

まだ今のままの関係でありたい。
今すぐ気まづい関係にはなりたくない。

こうの気持ちを聞くまではしばらくかかるだろう。

母に話したことで少しだけスッキリし、先程不機嫌だったのすら忘れたような表情でまた上に戻った。