運命の花を 阪神タイガース

涙のわけ ページ36

色々と思い返してたら、

やっぱり、あまりいい思い出じゃなかったな...。

なんて、思っていれば、


俊介「Aちゃん...？」


A「えっ...！」


気づけば、目元から、大粒の涙が流れていた。

なんでだろう。別に恋してたわけでもないんだ。ましてや、失恋でもなかった。

でも、心を許した瞬間裏切られた。そんな感覚がしたんだ。


A「っ！すみませんっ...！」


このままじゃ皆さんを困らせると思い、ここを飛び出した。


上本「あっ！Aさん！！」


なんでだろう。あの時と同じじゃないか。

またあの時みたいに私を呼び止めるんですね。

でも、一つだけ違うことは、私の名前を呼んでくれていること。

何故かまた、涙が溢れ出した。


今成「あー...俊介泣かした」


Aちゃんがいなくなって、静まり返ったと思った瞬間、今成がそう呟いた。


俊介「だっ！だって、こうなると思ってなかったから...」


上本「Aさん大丈夫かな...」


今成「ほら、俊介探して謝って、慰めてこいよ」


そう言って背中を押された。


俊介「言われなくたってそうするつもりだったよっ！」


急いで、彼女を追いかけた。


また、あの時みたいに君の涙をぬぐいに行こう。

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