運命の花を 阪神タイガース

お休みなさい ページ29

皆さん一通り騒いで、

私のために自己紹介までしてくれて、

本当に嬉しかった。


鳥谷「じゃあ、解散な」


鳥谷さんがそう、言えば、

皆さん少し、物足りそうな顔をして帰っていった。


A「あのっ！鳥谷さん！！」


鳥谷「なに？」


A「この前はありがとうございました！改めてお礼が言いたくて...！」


鳥谷「気にしなくていいからな、それと、これからよろしくな」


少し微笑ん顔を見せた鳥谷さん、

初めて見たその笑顔に少しドキッとした。


鳥谷「そういえば、帰りはどうするの？」


なんなら...そう言いかけたところで、


今成「はいはーい！俊！！」


俊介「鳥谷さん！俺が送っていきますよ」


今成さんが何かを言いかけたところですかさず俊介さんが入ってきて、


鳥谷「そうか、じゃあ頼んだ」


じゃあな、と、私の肩を軽く叩いて歩いて去っていく鳥谷さん。


俊介「じゃあ、行こうか...！」


A「はい！よろしくお願いします」


家まで、送ってもらって。


俊介「おやすみ、また明日...！」


A「はい、送っていただいてありがとうございます！」


少し私が微笑めば、顔を赤くする俊介さん。


A「？、大丈夫ですか」


俊介「気にしないで！」


少し黙って、意を決したかのように、

真剣な顔をして、


俊介「あのさ...もし、俺が高校時代から君の事が好き、だって言ったら、」


運命って思う？

そう聞かれて、思考回路がついてこなくて困惑していると、

少し切なそうな笑みを浮かべて、


俊介「なんでもない、ごめんね おやすみ」


そう言って彼の車は走り去っていった。


まだ、蕾は閉じたまま。

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