無限列車 ページ2
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「もっともっと成長しろ」
俺がここで死ぬことなど、君たちは気にしなくていい
「そして、
今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ」
…あぁ、こんなに苦しいものなのか
もちろん、呼吸や肺、死ぬことに対してではなく、家に置いてきてしまった弟と妻が心配で仕方ない。
…父上は、2人のことを守ってくれるだろうか
「俺は信じる」
「君たちを信じる」
…母上
ふと、俺は亡くなった母上に言われたことを思い出す。
俺はちゃんとやれただろうか。
やるべきことを果たすことができただろうか。
そんなことを考えていると、うっすらと視界の隅に映る、あの頃と同じ母上の姿。
幼い頃から厳しく、そして正しく俺を育ててくれた母上は、暫くの間そんな俺をじっと見つめる。
『立派にできましたよ』
生きていた頃から笑うことの少なかった母上が、そう言って柔らかく微笑むのを見て、自然と童心に戻った心。
褒められた嬉しさから、俺の口元が勝手に上がって行くのが自分でもわかった。
『…そうか、俺は立派にできたのか』
◇◇
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作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2020年10月31日 13時