【episode 11】11-1 ページ6
《仕事と体調のダブルパンチ編》
和 side
今日はいつも以上に仕事が忙しく、ずっと自室にこもってパソコンと向き合っていた。
朝からずっと続けているため、かれこれ５時間ほどになる。
和「あぁーもう！」
椅子の背にもたれかかって頭を抱える。
和「なんで上手くいかないんだよ」
視線の先には「error:」という文字から始まる長い文がずらずらと並んでいる。
もうこの画面を何度も見た。
それを眺めては文字を打ち込みコンパイルを繰り返す。
最近はなんだかんだうまく進んでいたため、久しぶりにぶち当たった壁に嫌気がさす。
コンコン。
智「にのぉ」
カタカタ...
智「寝てんのか？」
カタカタカタ...
智「入るぞ？、、、なんだ。起きてんじゃん。ご飯たべないの？」
和「いまいそがしい」
入ってきたリーダーには目もくれず、ひたすらタイピングをし続ける。
智「でももうすぐ2時だよ？お腹すかないの？」
和「すかない」
智「でも食べないとまた松潤とか翔くんに怒られるぞ？」
和「...」
智「にの」
和「分かったよ、いくよ」
またあの2人に怒られるのは勘弁。そう思って仕方なく部屋を出る。
智「なにこれ。暗号にしか見えないぞ」
大野さんはなにやらおれのパソコンの画面を覗き込んでいた。
大野さんには分からないだろうなぁなんて思いながら階段を降りる。
テーブルには今朝潤くんが作っておいてくれたナポリタンが置いてあった。
食べ始めたものの、なんだか食欲がなくて、フォークを持っている左手が思うように動いてくれない。
後ろから視線を感じる。
智「にの、食べないの？」
和「たべるよ、、」
しばらく静かな時間が流れた。
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作者名：Kai | 作成日時：2020年7月11日 11時
