Voyage.3 (ページ11)

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そして次にやってきたのは潤くん。

和「えっ、、、」

潤「安心しろ。おれが一発でよくしてあげるからな」

潤くんは驚くほど大量に看病道具を持ってきた。

それを並べてどれを使おうか悩んでいる。

まずはタオルでおれの顔の汗を拭いて、それから体温計を取り出して熱を確認する。

そしてポカリスエットにゼリーに常温の水。

次々とおれの周りを物で埋め尽くしていった。

潤「おれは何があってもすぐ対応できるぞ」

和「ふふ、助かります」

そして最後は相葉さん。

もうだいぶ熱も下がってきたけど、まだ完全には下がりきっていなくて。

そんなおれの様子を見ながら相葉さんはタオルを冷たい水に浸す。

そしてそれを俺のおでこにのせた。

和「うわっ！！」

雅「あっ！ごめん！！」

和「ちょっと...！びしょびしょなんですけど！」

雅「あっ！！ごめんにのちゃん！！！」

信じられないことに、相葉さんは水に浸したタオルを絞ることもせずに、俺のおでこに乗せてきたたのである。

これには流石に驚いて、ガバリと起き上がった。

和「もう～なんで絞るのを忘れるの！？」

雅「にののこと見ながらやってたらついつい忘れちゃった...てへっ」

和「しっかりしてくださいよ。普通の人は見ながらやっても忘れません！」

自分の袖を伸ばして濡れた顔を拭く。

雅「そうかな～まあオレはなんと言ってもミラクル相葉ちゃんだからね！」

和「なにそれ...笑そんなこと言ってないで顔拭いてよ～びしょびしょなんですけど」

雅「ごめんごめん！」

そう言って相葉くんは俺の顔をわしゃわしゃと拭いてくれた。

和「もうほんとに相葉さんは何やってもミラクル起こすんだから」

そう言って笑う。

雅「やっぱり元気なにのちゃんじゃなきゃね！」

和「あなたの天然っぷりを見てると勝手に元気もらえるわ」

雅「ありがとう！」

和「いやべつに褒めてるわけじゃないんだけど...」

Fin.

〈追記〉
しばらくして大野さんが「完成！」と持ってきた絵は、どこからどうみても俺の横顔だった...