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和「まぁくん、久しぶりだね。元気だった？」
雅「うん！もうね、毎日バスケ三昧！！」
和「そっか、楽しそうだね...よかった」
雅「にの？なんか、元気ないよ？どした？」
和「や、そんなことないよ。まぁくん久しぶりに会ったから前の俺を忘れちゃったんじゃないの？」
雅「ええ〜、そうかなぁ」
俺は自分の親が亡くなってしまったことを相葉くんには言わなかった。
こんなに笑顔をキラキラさせた相葉くんに悲しい顔をさせて余計な心配をかけることはしたくない。
それにまだ自分の中で整理がつけられていなかったから。
でも、やっぱり相葉くんに会った安心からなのか、勝手に涙が出てきて。
雅「にの？なんで泣いてるの？」
和「え？...あっ、、ごめん。なんでもない」
知らぬ間に溢れていた涙を慌てて袖で拭う。
それでもなぜだか涙は止まってくれなくて。
きっと、この時から心が助けてって叫んでいたのかもしれない。
雅「にのちゃん...」
何も理由を言わない俺に、相葉くんは執拗に聞くこともせず、ただただ隣で背中をさすってくれていた。
2人で公園の遊具に腰掛ける。
今思うと、ここが大学生になった５人が再開した場所でもあった。
それから相葉くんは俺が落ち着くまで側にいてくれて、昔の５人の思い出を話したりした。
だんだんと日が暮れてきて。
和「そういえば、まぁくんなんでこっちにいたの？家も高校もあっちだよね？」
雅「俺今日バイトの面接でこっちの方きてたの。」
和「え？何時から？」
雅「...5時」
和「え、もう過ぎてるよ！大丈夫なの？」
雅「あ、あぁうん。もういいんだ、本当は別に行く気なかったし！」
和「そう...」
相葉くんはこんな顔をしている俺を放ってはおけなかったのか、自分の予定などすっぽかしてまで側にいてあげようとしてくれていたのだった。
それでももう家に帰らないといけない時間になり、お互いに「またね」と手を振って別れた。
曲がり角まで来てなんとなく後ろを振り向くと、小さくなった相葉くんがこれでもかというほどに大きく手を振っていて。
また、少しだけ泣いてしまった。
これだけ離れていれば泣いていても分からないだろうからって。
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作者名：Kai | 作成日時：2020年7月11日 11時
