夜明け前の卵たち2 ページ23
『(ふーむ…
とりあえず
思いつく卵料理を作ってみよう!
和食なら…
｢出汁巻き卵｣
洋食なら｢スクランブルエッグ｣あたりかな!)』
ほわっ ふーふー はぐ
とろ〜… はぐっ
作った出汁巻き卵とスクランブルエッグを試食するA
『美味しいー!』
自画自賛しているAに対し大声を上げたせいで近くにいた生徒はびくっとなった
『(美味しい…
美味しいけども
これじゃあだめなんだよね…)』
『驚き』のある一品を提案してもらいたいー
『(おどろき…
なんかコレって…
実家(ゆきひら)の新メニュー考えてた時と似てるかも…)』
〜回想〜
まだAが小さかった時の事
｢あっははは!
面白ぇもん作ったなぁA!
でも却下だ｣
『えー!?
なんでよ父さん!
美味しいって言ってたじゃん!』
｢いいかA
ウチは定食屋だぜ?
客は定食屋らしい品を求めてゆきひらへ来るんだ
そこから外れた突飛な品を作ってもしょうがねぇってこった｣
〜回想終了〜
『……
(奇をてらっただけの料理じゃダメだ
高級ホテルにふさわしい卵料理の定番メニュー…
そこに何かひとつ驚きを加えるアイディアを……
そうだー)』
何か閃いたA
その頃涼子と伊武崎は試作しながら周りを見ていた
｢思った以上にエグい課題だな…｣
｢そうね…
この朝食メニュー作り
(ここまで精神的にくる課題だったなんて…!
レシピを決めてベットに入ったとしても『本当にあの品でいけるのか!?』
『合格ラインに届いていなのでは!?』
そんな不安に一晩中苛まれることになる…
よほど自分の料理に自信がないと早々寝る気にはなれないわ)｣
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作者名：レンサ | 作成日時：2019年2月13日 0時
