【d!】ヘビースモーカーと嫌煙家【z/m】

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合コンは結局トントンがずっと隣を死守してたのと、くじ引きで席替えをしても斜め前から睨まれてて男の人が寄りついて来なかった。まあ、助かったっちゃ助かったけど。


そして週が明けて眠たい午後が始まった。
いつも異様に話しかけてくるゾムくんは全然話しかけて来ず。なんだかデジャヴを感じる。
背中越しに黙々と仕事をするゾムくんは雰囲気でわかる。今日機嫌悪いんだな。


休憩がてらタバコを吸いに行く。ふわふわ浮かぶ紫煙をボーッと眺めてるとどこからか戻ってきたゾムくんの姿が目に入る。
他部署の女の子に声をかけられていつも通りなゾムくん。機嫌が悪かったのは気のせいだったのだろうか。


短くなったタバコを灰皿に押し付け潰し喫煙所から出るとトントンと出くわした。


トントンも休憩らしくカフェスペースに行くから付き合ってと腕を引かれた。


「お前本数増えたんとちゃうか？」

「…そうかも」

「やめれてたのになぁ」

「ストレスって怖いね」

「モテへんで」

「余計なお世話」


トントンの余計な一言に軽くパンチをかます。
軽くやったはずなのにトントンはめちゃくちゃ痛そうに叩かれた肩を押さえた。


他部署の女の子に捕まりっぱなしのゾムくんの横を横切る。
目が合ったけど今日は逸らされることはなく、逆にこちらが逸らさないくらい真剣な目で見られる。
この前機嫌悪かった時は逸らされたのになんだこの違いは。


「何見とるん」


トントンの声で我に帰る。


「ごめん、ゾムくんが今日機嫌悪いから」

「ああ…やっぱりなぁ…」

「やっぱり？」

「…いや、なんも」


歯切れの悪いトントンの言葉に眉をひそめながら首を傾げることしかできなかった。

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