【d!】ヘビースモーカーと嫌煙家【z/m】

16 ページ16

「…なんでこんなことしたん」

「…そろそろトントンにも彼女の一人や二人できないとまずいとおもって」

「二人はまずいやろ…。」


はぁ、と小さくため息をつくトントン。
私だってできれば来たくなかったよ…。


友達の誘いで強制的に合コンに行くことになった。
トントンを連れてきてほしいとのことで、連れて来れるなら私の参加費は女子で持つと言われた。


友達からはそろそろあんたも彼氏作りなよと言われたんだけど、自分はまだ恋愛する気がないから断ろうにもあっちは私の彼氏云々よりどちらかと言えばトントンが参加するかどうかが重要なわけで。


トントンにもいい加減女の影がないのが心配になりどうにか上手いことトントンを丸め込んで合コンに参加することに成功。だけどトントンは私の隣を離れない


「それゆーたらお前もそうやんけ」

「私はまだ恋愛する気ないから」

「俺かて彼女作る気さらさらないわ」

「なんでよ。私の知る限りずーっといないじゃん」

「お前は人の気も知らんでよくもまあそんなズケズケと」

「何よ？」


トントンの言いたいことがわからないわけでもないのでどんな顔をしていいのかわからず軽く睨む。でも次の瞬間彼の表情が変わってこちらがひるむことになる。


「俺はお前がいるから…」

「…え？」

「お前が心配やから彼女作らへんのや」

「過保護か」


時々見せる幼馴染の男の顔に度々ドキッとさせられるのはなんなんでしょう。

17→←15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す