キミと恋したい

交差する思い ページ24

夕方

トイレからでて、フロアに戻ろうとした時

向かい側の社内オフィスの会議室から

滝沢部長と照くんが出てくるのを見てしまった

去っていく滝沢部長に、照くんが深々とお辞儀をしていた


胸がざわざわする


悪い事ではありませんように…












今日も目黒くんと残業

でも、私の頭の中ははさっきの光景でいっぱいで

全然捗ってない



『冷たっ！！』



目黒くんが、冷たい缶コーヒーをほっぺにあててきた



目「Aさん、仕事したいんですか？したくないんですか？

　 心ここに在らずって顔してますけど。」



『ごめん… ちゃんとする。』


後輩に怒られるとか、何をしてんだ私は…


仕事仕事！









目「気になってんですよね… 岩本さんのこと。」







『ん？全然？…

　今日の夕飯何食べよっかなーって考えてただけ。」





カチカチカチ…





　
目「こないだのコンペ、ライバル会社に取られたらしいですよ。

　 しかも、元うちの社員だった人がライバル会社に寝返って

　 プレゼン全パクリされた挙句、うちのプレゼンがパーに
　
　 なったって。だいぶ部署内もピリついてるみたいで。」







『へぇー… そーだったんだ。』







誰？そんな事した奴


照くんはいつも真剣なのに


なんでそんな仕打ち…



怒りが込み上げて来てイライラする

てか

イライラしすぎて、手が震えてる

抑えろ私

目黒くんは関係ないし

ここでイライラしたって仕方ないのに







目「Aさんて、ほんっと…

　 岩本さんの事になると気が気じゃないっていうか。





　 どこがそんなに好きなんすか？」






びっくりして目黒の方に振り向く






ガシッ





へ？






目「わざと残業させて、家まで送って

　 こっちは必死で2人になる時間作ってんのに

　 なんで俺の事見てくれないんすか？」








目「ダメですか？

　
　 俺じゃ…。」







　


切ない顔で見つめられて











目黒くんに抱きしめられた



















照side


ケータイなんて、何で忘れたんだろ…

見たくないもの見たわ

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