Sho.S* 愛は終わらない 2 (ページ8)

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「ただいま・・・」

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必要なものがあるだけの、

1DKの部屋。

締めきっていたベランダに続く窓を開けると

すぐに冷たい風が入って来た。

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鞄を床に投げて

そのままベットに寝転がる。

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胸の奥が、嫌な感じにざわついて、

なくならない。

言われた言葉をぼんやりと思い出して再生するけれど、

考えれば考えるほど、

反論の余地がない正論に、押しつぶされる。

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＿ちゃんと、お家に着きましたか？

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枕元に置いた端末が、緑色に光って、

彼からのメッセージを知らせる。

どこまでも優しいそれが、怖い。

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薄っぺらい機械の側面にあるボタンを

長押ししたら、

電源が落ちて画面が真っ暗になった。

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そのまま、それを床に落とす。

ごとん、という鈍い音がした後、

部屋は、また、静かになる。

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何を言い返せばいい。

あの、誰もが頷くような、正論に。

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私は、何を言い返せる。

何か、言い返せるほど。

私は……

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じわり、と涙がにじむ。

声を出さないで泣くようになったのは、

いつからだろう。

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私は、こんな純粋に涙を流せるほど。

…大人を…彼を、信用して。

いいんだろうか。

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櫻井さんを、愛して。

……いいん、だろうか。