私とあなたと江戸時代 ページ25
頭を抱えて邪念を振り払おうとしていると、ボソッと何かが聞こえた気がしたが私には気にする余裕はなかった。
だ、だって･･･今の言い方だとまるで私と一緒に修学旅行を回りたい、みたいに聞こえるんだよぉ！
ないないないあり得ないっ、勘違いだ、そうじゃなかったらこんな恋愛フラグみたいなものがたつわけない！
「･･･センセ―、冗談だよ？」
「･･･だーよーねぇー」
「いや、そこまで動揺するとは･･･」
「うぐぅ･･･！」
「裸は平気なのにコレはダメなんだ？」
「ぐはっ！」
「なんか不純だよね」
「ごふっ…！！」
死体蹴りはやめて…。
仕方ないんだよ、ヤンキー時代はそーいうことがファッションレベルに軽かったんだよ…。
うめくようにいった私の言葉に、少し不満そうに顔をしかめた神威だったが、「いくよ」とそのまま歩き出した。
…気に触っちゃった？
＊＊＊＊＊＊＊＊
会話をしようにもネタが無いので、華やかな観光街を眺めていた、が。
「みてみて」
「ん、何」
「あそこー」
何やら面白いそうなものを見つけ、神威の学ランの袖をつかんだ。
「江戸の町体験、だって！」
「…行きたいの？」
「安いし、もしよかったら。」
「じゃあ行こっか」
「おっしゃぁ、中のアイス美味いんだよここ！」
「…はぁ」
何か疲れたようにため息をついた神威を横目で見ながらぐいぐいと背中を押してみる。
手書きのような看板の前によく見るような受付があったので神威の背中から手を話して財布を開いた。
「ってなにその財布…」
「え？ただの財布」
何やら目を細めて私の財布に目を向けた神威から隠すようにして財布を抱きしめた。
ちなみにコレは学生時代からの愛用品だ！
「そうじゃなくて、柄だよ柄」
「黒と金の大人な先生の財布だけど」
「黒地に金の龍の刺繍はヤンキーの財布だよ」
「ヤンキーの…財布！？」
衝撃のあまり１、２歩後ずさると肩を震わせながら笑う神威がこらえられないとでも言うように口に手を当て身体をくの字に曲げながら顔を上げた。
「なにさりげなく驚きの極限みたいな顔してんの…」
「どんな顔だよ！？」
いやホントにどんな顔…、と神威の背中をさすりながらなんやかんやしている内に受付まで数歩の距離で微笑ましい顔でこちらを見るお姉さんに「何名様で？」と声をかけられた。
「二人分お願いしまーす」
「あ、ただまカップル無料となっておりますが、いかがします？」
「「！！」」
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
